ほゞ、エレカシ漬

私が好きなエレファントカシマシを軸に音楽のことを綴るブログ

5月11日(水) 生誕300年記念「若冲展」東京都美術館

若冲が京都の相国寺に寄進した「釈迦三尊像」3幅と「動植綵絵」30幅(宮内庁三の丸尚蔵館)が東京で一堂に会すのは初めて!ということで、メディアなどでも大きく取り上げられて若冲について全く詳しくない私も興味津々となりました。

若冲」という名前は知らずとも、“群鶏図”は美術の教科書か何かで見た記憶はあります。若冲の作品は浮世絵のような版画ではなくて、純粋に日本画です。同じものが二つとしてない完全に一点もの。

モチーフに関しては群鶏図のような「鶏」も多いけど、魚や植物…そして、若冲が青物屋の長男として生まれたということで、「野菜」「果物」と言ったものが多かったです。

私が訪れたこの日、開門前に到着したのに既に長蛇の列…。最後尾が建物の裏側まで伸びていましたあせあせ(飛び散る汗)でも、前売りも買っていてこの日を逃したら日もないので覚悟を決めて並びました。開門すると流れはわりとスムーズでしたが、やっと作品を目にできたのは並び初めて1時間後くらいでした。

この展覧会の目玉は『釈迦三尊像』と『動植綵絵』この計33幅は一つのフロアーに、釈迦三尊像を中心に左右に動植綵絵がシンメトリーになるように?展示されていました。

2枚で一つのテーマの作品…だけど、この33幅が全てそろったところで季節の移り変わり、自然からの恩恵を描き現されていると感じました。本当に圧巻でした。若冲がいわば庶民からでた画家であったことが、身近な動植物の観察力が養われていたし、純粋な信仰心から草木に対する感謝が作品に描かれていると感じました。

また、神仏画は過去にもいろいろ見てきましたが、どれも美しさを強調した絢爛さで神々しさを表したものが多かったのに対して、若冲の描く「釈迦三尊像」はどちらかというと、より人間らしい姿で描かれていて、奇跡や神業的に捉えられやすい信仰というものを、実は努力や感謝、探求心などで誰もがその境地になれるという親しみさを感じたりもしました。

そして、今回この展覧会に行きたい!と、強く誘いかけたのが…ポスターにも描かれている「象と鯨図屏風」と「鳥獣花木図屏風」いずれも“象”が描かれています。エレファントカシマシのファンというだけでつい“象”に反応してしまうわけですが(笑)美術鑑賞も好きなので本当にワクワクしました。若冲が生きていた時代には「象」も庶民から親しまれる動物だったようで、若冲も一度くらいは見たとされています。ただこの象の姿はも中国などからの文献などで想像の部分も多かったらしいです。

伊藤若冲という人は町人の出で青物屋の息子だった。絵の道に進んだ時に師と仰いだ人がいたかはわからないけど、見本を手本に描かず目の前にあるものを描きつづけたことが、リアルさや躍動感を与えた作品になっていると見てわかる。表現力も緻密さから勢いのある大胆な構図、中国からの技法など様々な角度で楽しませてくれる絵師であるなぁ・・・と感じました。

若冲が活躍していた時代はまさに浮世絵ブーム到来だったようですが、若冲のような緻密な絵師の作品が浮世絵師に与えた影響も大きかったようです。それが版画なのにまるで絵のような表現になった浮世絵もある由来なのだとわかりました。

とにかく、人も多くて人気の高い絵師だったということは思い知らされました。それに負けずできるだけ何度も行ったり来たりして細かく画をみました。その時代のことはわからないけれども何となくタイムスリップしたような気分にもなり、こうした作品を観に足を運ぶ意義はあるとしみじみ確認した次第です。

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