また、あした…

私が好きな音楽のことを綴るブログ

今さらになりますが・・・ありがとう、桑田さん

時代遅れのRock'n'Roll Band

5月23日に配信リリースされた、桑田佳祐氏によるチャリティー・ソング時代遅れのRock'n'Roll Band。5月21日の桑田さんのラジオ番組「やさしい夜遊び」で、発表されるないなや佐野元春ファン界隈は、驚きと感動と驚き(驚きは2回)の声がぶち上がった!

桑田佳祐 feat. 佐野元春, 世良公則, Char, 野口五郎このメンバーを見て私は、率直に1970年後半以降の歌番組やベスト10番組なんかを思い出し、特に世良公則の名前には大脳偏桃体に強い刺激が走りました。

小学5、6年生の頃、世良公則&ツイストのファンだったからです。ツイストの活動期間は短くて、世良さんがソロで活動していることは、なんとなく知っていましたが(ドラマとかにも出演してたし)、子供だったのでそれ以上は追いかけていませんでした。

歌番組でツイストやサザンオールスターズを観て育った私・・・、Charも闘牛士のヒットでテレビ出演多かったし、野口五郎さんもテレビ畑の方なので然りです。

桑田さんと世良さんはきっと当時から、仲が良かったんだろうなと想像できましたが、まさか2人の会話の中で、こんな夢のような共演が実現とは・・・お二人の発案に感謝しかないです。

アーティストであれば世界や社会で起きているできごとに、無関心ではいられないだろうとは思います。

ただ、どう行動に移すのか・・・桑田さんは自分の“役割”というものを(日頃から)客観的に理解されている方なんだと、改めて感服した次第であります。

メインストリームを今も走り続けている桑田佳祐サザンオールスターズ)さん、私自身はテレビやラジオから流れてくる、小気味よいサウンドを聞くのみでしたが、好きなアーティストのお一人です。

1978年~1985年の私

小学生当時はサザンとツイストが一緒にテレビ出たりもあったけど、私はツイストの音楽が好きでした(笑)

私が佐野元春の名前を認識したのは、中学3年の時です。この頃はテクノポップも流行っていて、男子はテクノカットといって、耳の上で斜めにもみあげを切るヘアスタイルも流行ってましたね。YMOの影響だったと思います。

そんな中、物静かで頭の良い男子に何気なく「○○君は誰のファンなの?」と聞いたら、彼は「知らないと思うけど…佐野元春」と教えてくれました。

1981年、『バック・トゥ・ザ・ストリート』『ハートビート』を聴いていたのだと思います。

名前は何となく聞いたことはあるけど…そんな印象で、どんな歌をうたっているのかと、少し興味を示したら嬉しそうに彼は「アンジェリーナとか、ガラスのジェネレーション・・・」って答えたのをなぜか鮮明に覚えていました。

私がその2曲を聴いたのはいつだっただろう?テレビっ子だった私は佐野元春を知らずに通り過ぎてました。

中学時代、仲の良かった秀才の親友は夜勉強しながら、ラジオ番組を聴いていると言ってました。彼女とは別の高校に行くようになって、手紙の代わりにカセットテープに近況などを吹き込んで、送り合っていました。

そのうちラジオのDJ風になってきて、当時好きだった曲なんかを教えあうのに、曲も録音したのですが、彼女がナイアガラトライアングル(主に杉真理)のファンで、その流れで再び佐野元春の名前を目にするように・・・。

彼女が佐野元春の曲も持っていて、アンジェリーナとガラスのジェネレーションを紹介した回があったのです。

彼女はテレビよりラジオ派だったので、実は邦楽よりも洋楽をよく聴いていたみたいです。中学の時、佐野元春が好きと言った彼もラジオ聴きながら、勉強した派だったのでしょう。

私は“良い子の9時就寝”で育ったせいか、ラジオの深夜番組まで、起きていられない体質になりました(笑)

『時代遅れのRock'n'Roll Band』ミュージックビデオ

さて、ミュージックビデオが6月6日(ロックンロールの日)に公開され、2度目の歓喜が沸き起こります。


www.youtube.com

音源は別録りだとしても、5人の声が重なり合うことすら奇跡で感動ものでしたが、5人が揃ってセッションするとか!!わけわかめ状態になりました(笑)

どうやら、配信リリースの翌日5月24日に、関東近郊の学校で撮影が行われたらしく、なんとそこには同じく同い年の大友康平(ハウンドドック)さんも!動画を観て本当に感動しかなかった。

元春以外の4人はなんかテレビで一緒の場面もあった気がするし、違和感がないのだけど、そこに佐野元春が!なんだか不思議な気持ちでした。

贔屓も加わりますが、元春の佇まいは断トツでカッコイイです(笑)あと、歌っているパートの「そんなちっぽけな者同士、お互いのイイとこ持ち寄って、明日に向かってTwist and Shout, C’mon!!」や「Let's go!」とかの発音、格好良さ!

桑田さん、世良さんの「…Shake It Up, Baby!!」最高かっ!などと興奮しながら、何度も視聴してしまいます。

桑田佳祐さんはメインストリームへ、佐野元春オルタナティブへ・・・ずっと、平行して活躍していた二人です。

2人は互いに意識せざるを得ない存在だったでしょう。交流的なことは少なかったと思いますが、過去に桑田さんがNYに行った時、滞在していた元春に街を案内してもらった、みたいなエピソードを聞いたことがあります。

桑田さんは元春の活動を常に意識していたらしく、“ファン”であることを公言なさっているので、桑田さん自身が元春と一緒に何かをする、好機と思ったかもしれませんね。

元春も数年前に期間限定で放送された“元春レディオ・ショー”で、“ザ・ソングライターズ”の話題で、そのゲストに桑田佳祐さんも視野にあったという話があって、諸般の事情で断念したけど、元春は桑田さんといつか、何かを作りたいと語っていました。

今回、こういう形でそれが叶った感じにもなりますが、私的にはいつか二人で何かやってくれる気がしています。

桑田さんが元春にオファーをした時、一緒に打ち合わせをした時から、桑田さんはますます元春のファンになった・・・と、語ってくれましたから、桑田さんは元春からのオファーを待っていると思うんです!

願いごとは記録しておくと、いつか叶うと思うので・・・これは私の願いでもあります。

時代の先を行く、時代遅れ達

『時代遅れのRock'n'Roll Band』は、音楽好きの人たちの度肝を抜きました。桑田さんよくぞやってくれた!と絶賛の嵐!

映像の中で、みんながホウキ持ってギターの代わりにするとか・・・、かつて少年のころにやっていたのかな?桑田さんはやっていたんだろうなぁ(笑)

それにしても桑田さんは「時代遅れの~」なんて、ご謙遜すぎてなんですよね。元春ファンの間では「元春は時代遅れ」じゃないよねって、ちょっと苦笑い。もちろん桑田さんだってね。

そして、歌謡歌手の野口五郎さんもですが、私は野口さんがギターを弾きながら真夏の夜の夢という曲を歌った時(1978年頃)、彼が実はギターの名手だったというのを知りました。

五郎さんのファンの人達も『時代遅れのRock'n'Roll Band』をきっかけに、素晴らしい“アーティスト”であることが伝わって嬉しいと発信してました。

また、野口さんはQRコードで、音楽コンサート・ライブの映像などをデジタル配信するサービスに着手した方です。

無名の若いミュージシャンたちが、気楽に作品を発表配信できるように・・・という考えから、特許まで取得したというのですから、やはり時代の先をいくアーティストでした!

まとめ

今さらな記事になってしまいましたが、この奇蹟的なコラボレーションを記録しないわけにはいかないです。

この楽曲が発表されてから、2ヶ月あまりにもいろいろなできごとがあり、黒い闇が留まる様子が見えません。

悪が悪をあぶりだしたり、その悪が・・・正当化され擁護される風潮もあり、事実を認めずのらりくらりする政治家・・・国の中から国が崩れていく・・・などと考えると、悲観的すぎるでしょうか?

気持ちが暗くなりそうな時は、『時代遅れのRock'n'Roll Band』を聴いて元気出していこうと思います。

桑田佳祐さん、素晴らしい企画にこのメンバーを召喚してくださり、本当にありがとうございました。

 

佐野元春&THE COYOTE BAND 2022ツアー‘WHERE ARE YOU NOW’

「ぶち上げろ、魂」と元春は云った

あの“合言葉”だけが拠り所だった日々

佐野元春 & ザ・コヨーテバンドは、全国ホール・ツアー2022年4月からスタートし、

  1. 埼玉・三郷市文化会館 大ホール
  2. 北海道・札幌市教育文化会館 大ホール
  3. 愛知・愛知県芸術劇場 大ホール
  4. 熊本・市民会館シアーズホーム夢ホール
  5. 福岡・福岡市民会館 大ホール
  6. 新潟・新潟市民芸術文化会館
  7. 宮城・仙台電力ホール
  8. 広島・JMSアステールプラザ 大ホール
  9. 大阪・フェスティバルホール
  10. 神奈川・神奈川県民ホール 大ホール
  11. 兵庫・神戸国際会館 こくさいホール
  12. 東京・TOKYO DOME CITY HALL

7月2日(日)に全12ヵ所を無事完走し終了しました。

私は神奈川県民ホールTOKYO DOME CITY HALLの2ヵ所に行きました。

思えばCOVID-19によるパンデミックで、予定していた数々のLIVEやフェスが中止になり、こうした大規模なツアーがようやく実現できて、ファン達の胸に歓喜が高まりました。

思い返せば・・・2020年にはデビュー40周年に関連したイベントやツアーなどが、計画されておりましたが、制限や制約の中で行われた、2020年12月の“Save it for a Sunny Day”ツアー、2021年3月と4月の“「ヤァ! 40年目の武道館」「ヤァ! 40年目の城ホール」の成功が、今ツアーに繋げられたと思います。

今ツアーのタイトルは‘WHERE ARE YOU NOW’で、翻訳すると「今、何処?」です。こう聞かれて自分のこの2年間を遡りました。

長年パートで務めた職場を辞め、急に時間を持て余した私でしたが、今まで見向きもしなかった、アロマやハーブに関することを学んだり、オンラインでワークショップに参加したりし、心理セラピーに関することも学びました。

長いすごもり生活で人と会うことが減り、出かけることもなくなり、多くの人が閉塞感や心の疲弊を抱え、今までとは違うストレスを感じていました。

それまではストレスが溜まっても、音楽を聴いたりLIVEやフェスに行くことで、「がんばろう!」という気持ちになっていたものが、開催されてはいても行くという行動にストップをかけてきたのが、COVID-19の感染拡大でした。

私がしてきたことは気分を紛らす部類にすぎませんが、何もしないでいるよりは埋め合わせしてきてよかったと思います。多分に漏れず想像以上に、自分の心もダメージをうけていたからです。

まず、音楽を聴かない日がなかった私でしたが、コンパクトオーディオを使わなくなり、パソコンでも音楽を聴かなくなりました。

気になる音楽CDが発売されれば購入しましたが、聴きたい気持ちもなくなっていました。LIVEに行けば元気になるだろうと、他のミュージシャンのチケットを購入しても、結局気持ちが足を向かわせませんでした。

音楽で乗り越えてきた私は「自分はいつでも前向きになれる」と思っていたので、これは衝撃的でした。

そんな私でしたが唯一、残った最後の砦が佐野元春でした。

この2年間で行ったLIVEで多幸感を得られたのは、佐野元春&THE COYOTE BANDのライブです。

2022年6月12日(日)神奈川県民ホール

このツアーのコンセプトは!?

3rdアルバム『SOMEDAY』大滝詠一が主催していた“ナイアガラレーベル”のナイアガラトライアングルVol.2』の発表から40周年っていうことと、2022年4月に配信で発売されたNEWアルバム『ENTERTAINMENT!』と、2022年7月に発売される『今、何処 -WHERE ARE YOU NOW-』の発売告知でした。

セットリストの1~6は『SAOMEDAY』と『ナイアガラトライアングル Vol.2』からの選曲、7、8、13、14、16は『ENTERTAINMENT!』からの披露でした。

3曲目の「Bye Bye C-Boy」は東京公演では「マンハッタンブリッジにたたずんで」に変わっていました。

配信アルバム『ENTERTAINMENT!』は、コロナ禍にシングルカット(サブスク)された曲を中心に「東京に雨が降ってる」「悲しい話し」などが収録されています。

神奈川公演の時にはまだ『今、何処 -WHERE ARE YOU NOW-』の発売前でしたが、アルバム収録曲で、このツアーの目玉!ともいえる「銀の月」が披露されると、その演出が曲の世界観を完全に表現していて、幻想的な中に誘われていきました…。

この曲の歌詞は非常にシビアでリアル・・・でも、疾走感あるPOPな曲調にそのシビアさは吹き飛ばされ、前向きにさせてくれます。


www.youtube.com

元春はMCで「今度のアルバムは相当、ヤヴァイ・・・」とクールな笑みを浮かべて言いました。もう、この時点では想像もできないので、「何がヤバいのぉ~~~???」って心で絶叫してました(笑)

今、巷でもあちらこちらからこの最新アルバム、『今、何処 -WHERE ARE YOU NOW-』がヤバいと絶賛中であります!このアルバムレビューは別途また記録していきます。いやぁ、ほんと中毒性がヤバい(笑)

神奈川・神奈川県民ホール セットリスト

  1. 彼女はデリケート
  2. Happy Man
  3. Bye Bye C-Boy
  4. I'm In Blue
  5. Vanity Factory
  6. Heart Beat
  7. 東京に雨が降っている
  8. 悲しい話
  9. 禅ビート
  10. ポーラスタア
  11. 世界は慈悲を待っている
  12. 食事とベッド
  13. 愛が分母
  14. 銀の月
  15. 純恋 (すみれ)
  16. エンタテイメント!
  17. La Vita e Bella
  18. 優しい闇
  19. 約束の橋
  20. 悲しきレイディオ
    アンコール1
  21. サムデイ
  22. Young Forever
    アンコール2
  23. インディビジュアリスト
  24. New Age

2022年7月2日(土)東京ドームシティーホール

Tour Finalのこの日は第1バルコニーでした。

観客が入る前はステージ全体が見渡せて、絶好の席と喜んでいたのですが、一段下になっている前の席の方が背の高い女性で、私の視界を全てシャットアウト(笑)

頭を左右にユラユラさせてノリノリ・・・はい、楽しそうでよかったね・・・こちとらぜんぜん「イイ感じ」じゃなかったよん(笑)

そういえば、この日の元春はいつもより多めに「みんな、イイ感じ?」って聞いてくれたのよ、見えてたのかな(見えてないw)?

声の調子は最終日だったからか、少しお疲れ気味な感じでしたがパフォーマンスは絶好調でした!

Tour通して元春はこのことに触れていたと思います。

令和3年度(第72回)芸術選奨文部科学大臣賞の受賞についてです。受賞評価の理由はデビューから40年以上、コロナ禍にあっても活動への熱意を失うことなく、新曲リリースやライブにも挑み続けた姿勢です。

元春はその活動を奮い立たせてくれたのは、ファンの皆さんの応援のおかげだと感謝の気持ちを語り、この賞は皆で共有したいと言ってくれました!

こういうファンへの感謝というか・・・愛聴してくれる人たちの存在を常に意識のある人だから、私は安心して佐野元春の音楽を聴き、ライブに行けるのだと実感した。

東京・TOKYO DOME CITY HALL セットリスト

1. 彼女はデリケート
2. ハッピーマン
3. マンハッタンブリッジにたたずんで
4. アイム・イン・ブルー
5. ヴァニティ・ファクトリー
6. ハートビート
7. 東京に雨が降っている
8. 悲しい話
9. 禅ビート
10. ポーラスタア
11. 世界は慈悲を待っている
12. 境界線
13. 愛が分母
14. 銀の月
15. 純恋(すみれ)
16. エンタテイメント!
17. La Vita è Bella
18. 優しい闇
19. 約束の橋
20. アンジェリーナ 

- アンコール 1 -

21. 悲しきレイディオ
22. サムデイ
23. ヤング・フォーエバ

- アンコール 2 -

24. インディビジュアリスト
25. ニュー・エイジ

そして、この日ならではの話として、「明日投票に行ってきます。世の中が変なふうに傾かないように。自分の権利を使ってきます」と、MCで語りました。

1週間後に参議院選挙を控えていたからです。扇動するような押しつけがましさもなく、サラッと言って多くの人に気づきをくれました。

実際、それまで投票に行く気のなかった人が、元春が行くなら自分も行って来ようと、Twitterでつぶやく人もいていろんな意味で驚きもありました(笑)

まとめ

LIVEに行くのがやっとのメンタルで、神奈川での感激やら元春への感謝やらいろいろブワァァっとあったのに、低気圧と現実の中でもまれ(笑)

東京公演の後、あの衝撃的な事件もあって・・・すっかり記憶が薄れ、今頃のブログ更新となりましたが、元春は「世の中が・・・」と表現していたところを、私は「この国が・・・」変な風に傾かないよう、しっかり生きていかなきゃと思った次第でございます。

佐野元春COYOTE BANDで活動を始めてから、出すアルバムが非常に神がかっていて、なんなら予言者?くらいに感じるくらいに、時代を見据えた作品を出しています。

『今、何処 -WHERE ARE YOU NOW-』も、COVID-19でパンデミックに陥る前に録られた楽曲が多く、時代がいかようになろうと一旦、冷静な気持ちにさせてくれます。

LIVEに行ってメンタル回復したりまた突き落とされたり・・・ですが、アルバム聴いたら元気取り戻してきたので、ブログ書けてよかった!

魂、ぶち上げて生きます!

エレファントカシマシ新春ライブ2022年in日本武道館@1月12日(水)

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彼らのワンマンLIVEを会場で聴くのは実に3年ぶりです。前回は2019年の新春で同じく武道館で行われた2Daysでした。

エレカシロス…なんてものはとうに超えて、カラカラの枯渇状態でこのままLIVEに行っても、はじいてしまうほどに乾ききっているんじゃないか?そのくらいに気持ち的にはガチガチに硬くなっていました。

ドキドキとかワクワクもなく、どことなくぎこちない感じで数年ぶりに友達と会う、そんな感覚に似ていました。

3年前の武道館のセトリとか感じたこととか読み返すと、あの日は彼らと私たちの「壮行会」みたいなものだったなと…。

 

思います。宮本はソロ活動を開始。

 

yumcha-elekashi.hatenadiary.com

 

yumcha-elekashi.hatenadiary.com

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エレカシ史上、最も有名な武道館コンサートは1991年の新春「3000席」だと思います。デビュー間もない彼らは分相応な会場の手配ができず、唯一抑えるのが可能だった武道館でコンサートをしたという歴史です。

私は2009年の「桜の花舞い上がる武道館」LIVEに初めて行き、この時エレカシにとっても数年ぶりの武道館で、緊張のあまり悪夢を見たと宮本は言ってました。

(その時の日記は「日本武道館」というカテゴリから探してください)

それがですよ?

座席360度全解放して行うとは!初ですよね?私は初だったんですけど(笑)私はありがたくも、アリーナ席の6列目でPA前という、宮本がほぼ真正面に見える位置の席が取れ、今まで日の丸を同じ目線で観ることが多かったのですが、今回は見上げるような形となりました。

ぐるっとエレファントカシマシを見守るファン…圧巻でした。時々、客席を見回すと本当に感動的な風景でした!振り上げる拳、ひらひら、きらきらする手…心の声がぐるぐると会場を巡り回っていました。

日本武道館 新春ライブ 2022 セットリスト

《第1部》

01.うつらうつら
02.奴隷天国
03.デーデ
04.星の砂
05.いつものとおり
06.浮雲
07.昔の侍
08.この世は最高!
09.珍奇男
10.月の夜
11.風
12.シグナル
13.生命賛歌
14.悲しみの果て
15.旅立ちの朝
16.RAINBOW

《第2部》

17.ズレてる方がいい
18.風に吹かれて
19.ハナウタ~遠い昔からの物語~
20.笑顔の未来へ
21.桜の花、舞い上がる道を
22.ガストロンジャー
23.俺たちの明日
24.友達がいるのさ
25.so many people
26.四月の風
27.ファイティングマン

《アンコール》

28.待つ男

第一部は日比谷野外大音楽堂のLIVEでやることが多い曲目だったように思います。「浮雲男」は今回初めてLIVEで聴きました。10年ぶりにやったようです。

さすがに感極まった私です…。鬼の目にも涙…エレカシのLIVEで泣いたことがなかった私ですが、「うつらうつら」でグッときて…「奴隷天国」でひっこみ(笑)

10.月の夜
11.風
12.シグナル

この流れで涙腺は崩壊いたしました。

2部の「24.友達がいるのさ」でもそうだったのですが、ピアノ&キーボードで入ってくださった、細海魚さんの演奏が耳に飛び込んできて、それが脳内の扁桃体を直撃して…何が何だかわからない涙が頬をつたいましたとも…。

セトリを見ておわかりのように、合いの手(ヨッ!とかオー!)は禁止ですし、手拍子できる曲がないので、集中して聴くわけですが、あの360度の空間がエグかったですね。

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そして、彼らのライブパフォーマンスはどうだったか?って話ですが、エレカシエレカシのままで「帰ってきたー!」という感想です。嬉しかったな。

彼らに予定調和はありません(笑)ホントに「いつものとおり」です。

新春ライブに合わせてリハは行われたとしても、ソロツアー真っ最中の宮本がどの程度、エレカシに比重を置いたか?切り替えできていたか?それが現れていたと思います。

2019年の新春ライブが「壮行会」の雰囲気だとしたら、2022年の新春ライブは「送別会」のような気分にもなりました。

何というか…頭の中で薬師丸ひろ子の「セーラー服と機関銃」が流れてきた感じです。

サヨナラは別れの言葉じゃなくて、再び会うための遠い約束…

夢のいた場所に未練残しても 心寒いだけさ…

こんな雰囲気です。エレカシファンにとっては、待ちに待っていたのですから、新春LIVEがあったことはとてもよかった。

ただ、私は2部に入り、最近の楽曲で明るい雰囲気にも関わらず、宮本が心ここに非ずに見えてしまった。「気持ち切れた?」って感じていたら、アンコールの「待つ男」を歌い終わるとマイクをそっけなく落とし、メンバーを無視するように去るミヤジの姿。

まぁ、よくあるっちゃある行動ではあるのですけど、演出の一環なのだろうか?私はなんとなく不穏さを感じました。ファンはエレファントカシマシのLIVEで浮かれたけれど、宮本の心中は?

私は彼から「(新春LIVEを)やってあげた」感を感じてしまった。あの聴衆の中で歌えたことは、感動的だったと思う。でも、シンガーとして自信をあげてきた彼は、あのLIVEに満足していないだろうと思った。大物になったもんだ…。

「今宵の月のように」を歌う必要もなくなったかぁ?もう、輝いているもんね…。

それゆえに彼はあの風景を“ソロ”で実現しようとシフトするのではないか?そんなことを…私は感じてしまった。一度、華やかできらびやかな世界を体験した彼が、またあそこへ戻るのか?考えにくいからです。

メンバーとのコミュニケーション不足はあきらかであったし、これは考えすぎなのだと思うことにしよう…。

2022年初夏にはソロツアーも終わる…宮本はエレファントカシマシをどうするのだろうか…?彼はソロ活を始めた頃のインタビューで、エレファントカシマシは「余技」だったと話している。宝物的な存在みたいなことを聞いたこともない。

だから、なんというかファンが抱くエレカシへの思いと、宮本の感覚に温度差があって、それはもはや変えることなどできないのだろうと感じた。

30thの47都道府県ツアーがピークだったなっていう感じです。したがって、今回の新春では残念ながら、希望的な光は見えなかった。

けれども、兎にも角にもトミ、成ちゃん、石くんの姿と演奏が聞けたこと、ヒラマミキオのギターが聴けて笑顔が見れたことが最高に嬉しかった。

また、会う日まで…遠くならないうちに(笑)

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特別お題「わたしの推し

佐野元春&THE COYOTE BAND ZEPP TOUR 2021《東京公演2日目》

「銀の月」はかけがえのない時間に輝いた

2021年11月18日(木)Zepp DiverCity(TOKYO)

このブログはツアー中の為、セットリストは載せていません。

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何年かぶりのZEPP DIVER CITY・・・ZEPP TOKYOがあった時から、元春はこっちの会場でLIVEしてるなぁ。

3月の40周年の「ヤァ!40年目の武道館」から、8カ月ぶりの元春。今回は3月の時より気持ち安心して参加できる状況でしたが、私の気分は裏腹に沈んでいたので、行こうかどうしようか悩むほど、気持ちがLIVEに向かってなくて、でもこれは行動しないともっと悪化すると思って、行ってきました。

生まれて初めて電車の中、不安でお腹が痛くなりました(笑)でも、台場に着いたら腹ごしらえのことも考えてるっていう(笑)

佐野元春は裏切らないなぁ・・・と、私はいつも思っていたし、いい意味で裏切ってくれたぁと思うこともあった。

それでも数年前まで、古参ファンの人にとっては、いろいろ受け入れられない部分が、あったように感じていました・・・。

「育まれるってこういうことなんだなぁ・・・」

帰宅してふと、こんなことを思った。

この日のLIVEは“100%COYOTE BANDのLIVE”で、古いファンも新しいファンもこの“コヨーテバンドのファン”として、盛り上がっていたと心から感じて、すごく嬉しい気持ちと感動がありました。

HEARTLAND、HOBOKING BAND、と渡ってきてCOYOTE BANDが一番長い活動期間で、16年を経てファンもバンドもがっちり固く成長したと感じた。

声が心配な時期もあったけど、この夜は若い頃の声も出ていたと思う!何したらあんなに若返るんだ!?いやぁ・・・ホント不思議。パワフルに歌って演奏して・・・あれ見て元気でないわけがない💦

「なぜ若返っていく?なんであんな顔して笑うん?」

www.facebook.com

私にとって落ち込んでる時、苦しい時、悩んでる時、どんな時でもエネルギーをくれるのが、佐野元春です。

佐野元春は“エナジーミュージシャン”です!

2022年も色々楽しみがありそうなので、どんな時でも寄り添ってくれる、元春とその仲間達を応援したいと思います。

 

『宮本浩次縦横無尽』東京ガーデンシアター@2021年6月12日

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東京ガーデンシアター

最近、葛飾北斎の映画を観ました。

5月28日に劇場公開された『HOKUSAI』と、それに先駆けて動画サイトで観た『北斎漫画』です。

映画を鵜呑みに北斎の人物像は語れませんが、両方の葛飾北斎を照らし合わせ、共通項を探ると、一生を自問自答し夢を追い求め、旅に出かけ、90歳になってもなお絵を探求し続ける生き様が、実に不器用でじれったくも感じました。

しかし、それがあったからこそ世界に名を馳せた、世界屈指の名絵師となる由縁だと実感させられます。

北斎は机上の空論で旅をしたのでなく、精神の中の旅でもなく、本当に自分の描きたい世界を求めて旅に歩いた男でした。

北斎は大器晩成だったため記録的な物があまりなく、世界的に有名でありながらその半生は実に謎に満ちています。

LIVEレポを記録する前に、なぜこれを書いたかというと…宮本浩次をご存知の方でしたら、言わんとしていることはなんとなく汲んでくださることでしょう。

葛飾北斎が「北斎漫画」を発行したのが、ちょうど55歳の頃かと思います。これは画手本集のような冊子で、庶民の営みや動植物、職業や道具などを描いたもので、大ベストセラーとなりました。

宮本浩次も54歳でソロ活動の一端、カバーアルバム“女歌”「ROMANCE」を発売し、彼の念願であったヒットチャート1位を獲得しました。

さて、本来であればソロアルバム「独歩」のリリースツアーが、行われるはずだった2020年でしたが、コロナ禍で中止を余儀なくされました。

この間も「P.S. I love you」「sha・la・la・la」とソロ曲を増やし…ある意味、ソロライブに必要な曲数がまとまった段階で、6月12日(土)に『宮本浩次縦横無尽』ソロライブが実現しました。

私は「独歩」ツアーにはエントリーしていませんでした。LIVEをやるにはソロ曲数が少なく、エレファントカシマシでの楽曲をやらざるを得ないだろうと、予想できたからです。

エレカシメンバーでないバンドで再現されても、自分には全く響いてこないと容易にわかったし、そんな気持ちでエントリーし仮にチケットが取れたとしても、演者や純粋な宮本ファンに申し訳ない気持ちがあったからです。

そして、今回の縦横無尽ですが、カバー曲と新曲を合わせればソロライブとして成立しそうでしたし、歌手・宮本浩次はどんなライブステージを目指したのか?それを検証する好機と考え、まさか当選するとは思わずに(笑)一応、FC先行にエントリーしました。

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宮本浩次縦横無尽

東京ガーデンシアターは初めて行く会場でした。収容人数8000人という大型施設ですが、客席の配置に工夫がありどの席からも見やすい設計でした。

2F部分がアリーナ席、3Fがバルコニー1、4Fがバルコニー2、5Fがバルコニー3となっています。私は4Fのバルコニー2の中央左側ほぼ最後尾の席でした。偵察感で来た私にとっては好都合な席ですね(笑)

私はソロ曲をほぼ購入していません。MVなどで数回聴き流しているだけでした。つまり、事前学習ゼロで行ったので、生歌がどこまで響くかが勝負といえました。

歌手・宮本浩次のデビューコンサートです!(ロッキンの渋谷社長も言ってましたw)まぁ、それにしてはバンドメンバーには小林武史(key・バンマス)、名越由貴夫(Gu)、キタダ マキ(Ba)、玉田豊夢(Dr)という、ツウの人たちに言わせたら、かなりの豪華メンバーを引連れてのデビューコンサートです。

【セトリ】

  = 第1部 =

  1. 夜明けのうた
  2. 異邦人 [久保田早紀]
  3. 解き放て、我らが新時代
  4. going my way
  5. きみに会いたい-Dance with you-
  6. 二人でお酒を [梓みちよ]
  7. 化粧 [中島みゆき]
  8. ジョニーへの伝言[高橋真梨子
  9. あなた [小坂明子]
  10. shining
  11. 獣ゆく細道
  12. ロマンス[岩崎宏美
  13. Do you remember?
  14. 冬の花
  15. 悲しみの果て [エレファントカシマシ]
  16. P.S. I love you

    = 第2部 =
  17. passion
  18. 明日以外すべて燃やせ
  19. ガストロンジャー [エレファントカシマシ]
  20. 今宵の月のように [エレファントカシマシ]
  21. あなたのやさしさをオレは何に例えよう [エレファントカシマシ]
  22. 昇る太陽
  23. ハレルヤ
  24. sha・la・la・la

  =アンコール=

 新曲

ソロ歌手・宮本浩次の歌謡ショーでした。

バンドマンは粛々と演目を演奏し、歌手は歌うというしっかりとした流れの構成です。そもそもエレファントカシマシのライブではないので、それと比較するつもりは毛頭なく、歌係がその役目を果たすコンサートというものを一度、体験するべきだと考えていました。結果、行ってよかったと思いました。

感想は一流のバンドは岩のごとく動きません。歌手はそれに合わせて唄うのみです。その日の気分や忖度は一切ありません。これは宮本にとって楽なのか?苦行なのか?(笑)でも、修行であることには違いないです。

演出は歌謡ショーらしく、ド派手でゴンドラも登場し、花吹雪、ミラーボールもでました。ゴンドラに乗ってせり上がってきた時は、ちょっと可笑しくて笑っちゃいましたが、「なるほどなぁ~」と感じました。

スクリーンに映し出される曲に合わせたデジタル画像にも、そうとう費用が費やされたでしょう…。舞台演出は児玉裕一さんだったね!これまた豪華。とてもかっこよい演出でした。

そして、あえて言わせてもらうなら…。

唄は…唄う癖やこれまでの歌唱法から抜けていない感が否めませんでした。歌唱法はもっと変化があってほしかった…。バンドの音が際立つほどに唄が追いついていない…そんなイメージです。

選曲に小林武史さんがプロデュースしたアルバム『ライフ』から「あなたのやさしさをオレは何に例えよう」をもってきたことには、腑に落ちる部分はありましたが、エレファントカシマシの代表曲を3曲入れてきたのには、意図があったとしても何も響いてきませんでした。

あの「ガストロンジャー」でさえ、パブロフの犬にならなかった。むしろ脱力したし(笑)頭の中はクエスチョンだらけでした。

あの3曲を入れてきたことで、宮本の勝負する気持ちが、弱腰だったと感じてしまったのです。あれはいったい何アピールだったのだ?

小林武史プロデュースタイムで、アルバム『ライフ』の曲をやったほうが、まだ自然だし聴きたかった。「普通の日々」「暑中見舞─憂鬱な午後─」で、よかったのでは?ちょうどライフの頃も宮本はソロのような活動をしていたらしいので、違和感はこれほどまでに抱かなかったでしょう。バンドの演奏は素晴らしくてもそこに注入される、ボーカルの魂は正直何も感じなかった。

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終演1

エレファントカシマシのライブには「今日は一体、何がおこるんだろう」という期待感でワクワクドキドキしますけど、今後もソロコンサートが開催されるのであれば、おそらく“安心・安定”のコンサートが期待できます。

回を重ねるごとに何か進化があるのか?演出の変更はあっても進化には期待度は低いでしょう。なので、一度行けばいいかな…という結論に達しました。

但し、このソロ活動をエレファントカシマシにどう還元するのか?と考えた場合、やるのかどうかわかりませんが、彼らのライブには大きな進化が期待できます。というか、エレカシメンバーはそのくらいに、スキルアップと対応力が必要です!

宮本がメンバーを信頼して歌える演奏が求められるでしょう。私は安定してほしいなどこれっぽっちも思っていません。なぜなら宮本がエレカシに戻れば、その日の気分が炸裂するでしょうし、そこが魅力の一つであり、醍醐味のようなものですから。

ソロ活動は宮本浩次が描いた芸能人“歌手”の華やかな部分を、体験したかったのか?歌手としての力試しがしたかったのか?エレファントカシマシを立て直すための活動なのか?エレファントカシマシが解散せず残してあるのは、そういう意図があればこそと信じます。

今は「今だから」彼がやってみたかった「夢」のひとつを実現したということです。彼の人生に他人がとやかく言えません。

私は宮本浩次のソロ活動も“有り”だと思っていた方です。想像していたのとは違うけど(笑)なので、全く否定的ではありません。

ただ、エレカシファンはそこに、エレカシでの活動に還元した姿を期待してしまうのは、致し方のないことでしょう。

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終演2

冒頭で葛飾北斎の話を出しましたが、北斎もまた55歳から稀代のパフォーマーぶりを発揮し、72歳で『富嶽三十六景』を発表するまで、精力的に旅をして、画力に探求した創作をします。富士山が大好きで75歳で『富嶽百景』を刊行しています。

北斎は描写が得意で、人のアイデアを上手にパクるのも得意でした(笑)。本来、絵の才能に長けていましたが、世の中でヒットしたアイデアを自分の作品に落とし込んだ作品が多かったのです。

やっぱりなんとなく宮本浩次と重なりませんか?(笑)宮本は自分を“世界屈指”の歌手だと信じて疑っていません。北斎のように探求心と努力を失わなければ、名実ともに世界屈指になれるでしょう。

彼が72歳になるころに誰もが唸る“名作”を生みだすのかもしれません。そんな妄想劇場が私の頭の中では展開しています。

宮本浩次のBirthdayソロコンサート宮本浩次縦横無尽』は、大成功で終演しました。会場に来た人、配信で視聴した人、さまざまな感想や思いが見受けられましたが、そのどれもが各々の正解ですよね。

ただ、その全部は宮本浩次の本意ではないでしょう。だから、ファンとしては今後の活動は見守っていきたいし、多くの期待を寄せて行きます。

佐野元春「アニバーサリーツアー・ファイナル 'All Flowers In Time' 東京」

2011年06月19日東京国際フォーラム

東京国際フォーラム16:00開演…
いったいどんな素敵なパーティーが待っているんだろう…ワクワク度がハンパなかったです。

今回のFinal公演で配布された、佐野元春のAnniversary book!!

さすが、30周年です!そして、冒頭にはロッキンオン社長、渋谷陽一氏の「30周年に寄せて」とメッセージが載せてあった…。

氏のブログによると前日の18日に来ていたらしく、19日はエレカシのFinalに行っていたようだ…。

rockinon.com

さて、この会場にははじめて足を運びましたが、ものすごく広いのだけど、ステージまでの距離が遠く感じない…とても良くできた設計の会場でした。

私はFC枠でとったのであれば間違いなく、1Fの良席だったかもしれなかったのですが、一般のプレオーダーで予約し2F席、センターエリア前から3番目とステージをまんべんなく見る事のできる席…そして、ファン心理でいくとちょっと複雑な心境だけど、私の両サイドは空席で私がぽっかりと浮く感じw

これが開演と同時にヤバかった…私を完全に一人の世界に誘った…(笑)

ひとつ前の日記にも書いたけど、この日は本来であればエレファントカシマシのTour Finalに行ってるはずでした。

3.11の震災で3月13日の振替で行われると発表された時には、マジか…と少し肩を落としたが、そんなのすぐに払拭できた。

宮本浩次エレファントカシマシ)も佐野元春も私に大きな影響、刺激をくれるアーティストではあるけど、宮本は私とほぼ等身大的な人。

しかし“佐野元春”というアーティストは『別格』なのです。

恩師であり反面教師でもあり、兄の様であり恋人のようでもある。

開演…幕があがるとそこには豪華なシャンデリア、サテン風のカーテン。本当にパーティー会場へ来た!そんなセッティング…思わず「わぁ…」と声が出るほど…

HOBOKING BANDによる…1曲目

01. CHANGES

次の曲からすでに私は感極まっていた…ポロッポロ涙がこぼれる。

02. 君をさがしている(朝が来るまで) (album『Heart Beat』)
03. ハッピーマン (album『SOMEDAY』)
04. ガラスのジェネレーション (album『Heart Beat』)

そして、トゥナイト…LIVEではほとんど披露されていない…そんな、貴重な1曲が聴けたとあってまた泣く…

怒涛の『VISITORS』が続き…

05. トゥナイト (album『VISITORS』)
06. カム・シャイニング (album『VISITORS』)
07. コンプリケイション・シェイクダウン (album『VISITORS』)

そして…

 夢を見た 昨夜の事
 ブルーな夢
 But it's all right
 But it's all right
 電話して欲しい
 見知らぬ夜
 誰れかの声が聞きたい

 いつも本当に欲しいものが
 手に入れられない
 あいかわらず今夜も
 口ずさむのさ
 99 Blues

 今の国政を表現している…そんな気がする…っていうか、昔からこの国は「こうなんだ…まったく変わってない」と、絶望感を与える…

08. 99ブルース (album『Cafe Bohemia』)
09. 欲望 (album『The Circle』)


この曲がこの夜一番の収穫!私の元春との出会い曲「レインガール」が収録されていた『THE CIRCLE』の1曲目…ものすごい重厚感がある。

これってLIVEで表現できるのか?と、考えたくらい…しかし、そんな素人心配は無用…見事に再現されて…この曲の詞を抜粋しながら、ショートストーリーを考えていた。

 5月のSanta Cruzは仲間と昼間から酔い潰れていた
 街の喧騒を忘れ 君を想いながら佇んだ
 人々は憎しみあい痛みさえも感じていなかった
 ふと、アナタの幸せを願うよりいっそショットガンで
 アナタを打ち抜いてしまいたい…そんな妄想が私を支配した

 病んでいる

 私の陽気なJesus Christはそれでも祷り続ける
 雨に打たれながら歌う“生きぬいていこう”と…
 私は欲望だけがふくれあがり絶望を感じながら
 ありふれた言葉を何度も何度も繰り返す…
 「愛してる」
 アナタがほしい アナタがほしい

 君に話しかける
 「これからどこへゆこう?」
 誰も答えられない
 「これから何をしよう?」
 誰にも見えない

 アナタがほしい


偶然18日のエレカシのライブで「どこへ?」が披露されたが、いったいどこへ向かって行けばいいのか…わからぬまま歩いている。

大きな「欲望」を抱えて、行進している…表現はちがえど、こうした感情は皆、同じに持っていて強く感じる“時”もリンクするのだなってつくづく思うのです。


10. ナポレオンフィッシュと泳ぐ日 (album『ナポレオンフィッシュと泳ぐ日』)

セルフカバーされた『月と専制君主』から…

11. ジュジュ (album『ナポレオンフィッシュと泳ぐ日』)
12. 月と専制君主 (album『Cafe Bohemia』)
13. レインガール (album『The Circle』)

レインガールでは涙腺が崩壊…とめどなく溢れて止まらない…album『The Circle』のポップな表現とは違って、『月と専制君主』のversionはとにかく優しく、柔らかい語りかけの曲調…それが更に心に沁み渡らせる…。

14. SPIDER CODE
15. ヤングブラッズ (album『Cafe Bohemia』)
16. 観覧車の夜 (album『THE SUN』)
17. 君を連れてゆく (album『The Circle』)

先日の元春セッションで、ロックンロールナイトの最後のピアノソロを弾いた。某女史の緊張感が甦るww

この夜はもちろん、Dr.kyonだったから何もそんなに緊張しなくてもいいのだけど(笑)なんとなく嫌な汗をかいた(爆)

こう感じたのが私だけでなかったのは、言うまでもない。すごく、ロマンチックで私も元春と一緒に絶叫しましたわ…

18. ロックンロール・ナイト (album『SOMEDAY』)
19. 約束の橋 (album『ナポレオンフィッシュと泳ぐ日』)
20. ヤング・フォーエバー (album『The Barn』)
21. ニュー・エイジ (album『VISITORS』)
22. 新しい航海 (album『ナポレオンフィッシュと泳ぐ日』)

どんなに良い曲であっても誰かが見つけ出してくれなきゃそれは、なんの意味ももたない!

この曲は半年くらいかけてやっとできた曲。どうしてもサビの部分に入る言葉が決まらず…アルバム『Heart Beat』に収録予定だったが間に合わず、シングルカットされました。

この曲は僕が作った曲であるけど、沢山の人に歌われ演奏されて…いつしか僕の手から離れて、「みんなの曲」になった…(大拍手)

あ、でもちょっと待って!違う!でもやっぱりこの曲は僕の曲だよ!

 (場内笑)
みんな一緒に歌ってくれるかい?一緒に歌おう。
(大拍手)

23. サムデイ (album『SOMEDAY』)

そして、LIVE鉄板SONG…元春のスライディングプレイは健在だっ!

24. 悲しきレイディオ (album『Heart Beat』)


「愛することさえ分け合えば」
I Love You・・・You Love Me I Love You・・・You Love Me

30周年だから何か気の効いたことを話そうと思うんだけど、まともな事を話そうとすると、おかしなことを言いそうなのでメモをしてきた。

(場内笑)と、おもむろに…メモをとりだした。

そのメッセージはまるでspoken wordsするように…詩的な言葉でファン、これまで携わってきたミュージシャン、スタッフへの感謝が綴られていた…最後にこのTourFinalのスタッフ全員の名前を紹介した。

--encore--
25. アンジェリーナ (album『Back To The Street』)


歌唱方法は変わったし、一時期声が出しにくい?と思わせた事もあったけど、この日は、今の佐野元春の全てが出ていた素晴らしいステージでした。

何もかもが恰好良くて、おしゃれで知的でお茶目で…もう、メロメロです(笑)良いコンサートだから訳もなく涙が出る…それもあるでしょうが、私は違っていて…やはり、この佐野元春のコンサートは私の心の「琴線」に触れたのです…。

間違いなく…だからこそ涙がとめどなく溢れ…笑顔も溢れ喜びに満ちたのだと思います。

今、再び佐野元春という素晴らしいアーティストに『最敬礼』します。

伊藤銀次さんがブログに書いていました。
涙なくして読めない内容です…

ameblo.jp

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終演後…

元春コミュの仲間が「FanMEETING」と称した打ち上げを企画した。

当日、参加表明の人を数名含めると74名?程の元春ファンが大集結した。各々が元春の思い出や好きな曲、アルバムの話などに花を咲かせていた。

家族や親子で参加してくれた人も…そして、世代を超えて若いファンも!なんて、素敵な時間。

初めての人もそうでない人も…ここに集まった人にやな奴なんて一人もいないぜ!そう誇らしく言えるのが嬉しい。

あっという間の2時間強のFan Meeting…
お疲れさまは言わない。
御苦労さまとも言いません。
皆さんに、たった一つ言えるのは最大の感謝

「そこにいてくれてありがとう!」

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佐野元春 & THE COYOTE GRAND ROCKESTRA「ヤァ!40年目の武道館」

2021年1月3日、お年玉が届いた!

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佐野元春、デビュー40周年を迎えた一度きりの歴史的コンサートを開催!!」

「デビュー40周年を迎えた一度きりの歴史的コンサートを開催。ふさぎこんだ魂、飛翔する準備を。コロナ禍を超えて」

2021年の幕開けと共にオフィシャルから、お年玉が届いた!正月早々、コンビニに行って新聞を買ってきて、独りで感慨にふける…。

2020年に開催される予定だった、40周年の企画が全て無くなった。私にとって佐野元春の周年LIVEは20年、30年、40年Anniversaryで武道館は20周年のLIVE以来です。

2020年の暮れに元春は意を決して「SAVE IT FOR SUNNY DAY」と銘打った、佐野元春&THE COYOTE BAND TOUR 2020を決行しました。

このツアーは40周年のファイナルとして予定していた、この武道館と城ホールでのライブを行うのが可能なのかどうか、イメージを掴むための予行練習だったのかもしれない。

yumcha-elekashi.hatenadiary.com

疲弊し元気をうしないかけた私たちを励ますように、元春もいつまで我慢したらLIVEができるのか?“NO!!”は出ていない。政府のガイドラインを遵守してやってみればいいじゃないか!?

 たぶん、元春自身もしびれを切らしたんだと思う(笑)私達、ファンのことを信頼し趣旨を理解してくれるだろうと・・・。

但しこれは正式発表ではなく、いつまた中止を余儀なくされるかわからない、そんな告知でした。

“守って”、“祈って”
準備ができたら知らせてほしい
門は開けっぱなしにしておくよ
一緒に過ごそう

やばーーーーい!!泣ける!!つか、泣いてる。

と、私はつぶやいてた。

開催が正式に決定されるまで、これまた悲喜こもごもいろいろあった・・・。チケットのエントリーから当選発表・・・エントリーすらできない立場の人から、悲痛な声もあがった。

それぞれの立場や環境でみんなが我慢したり、制約された中で暮らしている。 おそらく快く思わない人も出るだろう・・・そんな予想はしていたけど、自分の中では誰からも褒められず労われることもない、小さな世界での努力が踏みにじられた気持ちになった。

「私だって努力し我慢してきたんだ!」っていう気持ちと、このLIVEには医療従事者への“支援チャリティー”が含まれているんだと、いう意識・・・に冷や水を浴びせられた気分だった。

黙って見えないところで喜び、はしゃいでいればそれでいいのか?私はそれは違うと思った。上辺で同情や共感をしたところで、楽しむときには忘れるんだろう?

そんな優しさになんの意味があるのだろう。それよりもみんなよく我慢してきたね!って喜び合うひとときにしてもいいじゃないかって・・・コロナとの戦いが終わったわけではないのだから・・・。

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SNSでは50日間、有志によって佐野元春の40周年を精一杯に祝って、工夫を凝らして盛り上げようとイベントが行われた。本当に暖かく素敵な試みだった。

2021年3月13日 佐野元春生誕65周年

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あいにくの雨・・・というレベルではなく、春の嵐となったこの日💦

15:00頃、地元では小雨で晴れ間も見えたので、“やった!”と心の中で思ったのもつかの間、九段下に到着したら大荒れに荒れて、ビニール傘は無残にも壊れてしまいました😢

記念Tシャツの引き換えの列は長蛇となり、最後尾もよくわからない感じになっていて、なかなか厳しい試練のLIVE日和でした(笑)

振り返れば30周年記念ライブは東日本大震災直後で、会場となる東京国際フォーラムが避難所にもなった。ライブは延期・・・延期といっても本当にできるのか?そんな危惧があった。3カ月後の6月に無事開催でき、号泣したことを覚えている。

yumcha-elekashi.hatenadiary.com

まさか、40周年にこのような事態が起きようとは・・・たかがライブと言う人、また落ち着いたらいつでも行けるという人、本当にそうだろうか?

私は30周年の時から生きていればこそ行ける。そう思って優先順位はあるけど「行こう!」と決めたものは参戦してきた。それが私の生きる証なのです(大袈裟w)。

 

さて、公演前にSNSでは“1曲目”は何?という予想イベントもありました。

という結果でしたが…見事にその予想を裏切る(←喜んでる♪)、この曲を選んだ人もいなかったという曲でした(笑)

ちなみに私は「エンタテイメント!」を推していたのですが、これはコロナ禍で発表された代表曲ですから、重要な作品の一つに違いないですね。

で、実際は以下の通りでした。「ジュジュ」!

アップテンポで明るい曲だけど、歌詞はなかなか悲哀がこもっている。最近、私はこの曲の誕生秘話をテレビ番組のインタビューで知った。

ジュジュは「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」の、レコーディングスタッフの奥さんの名前で、彼女が火事で落ち込んでる様子を描いたと・・・、それでもそんな“君”に会いたいって歌う・・・。

落ち込んでる私たちに、何かを届けるためのLIVEなのか!?落ち込んでLIVEに来れなかった人たちへのメッセージなのか?いろいろと深読みできます(笑)

 

【セットリスト】

  1. ジュジュ
  2. ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
  3. 新しい航海
  4. レインガール
  5. ダウンタウン・ボーイ
  6. レインボー・イン・マイ・ソウル
  7. ハートビート(小さなカサノバと街のナイチンゲールのバラッド
  8. ワイルド・ハーツ
  9. 愛が分母
  10. 合言葉~SAVE IT A SUNNY DAY~
  11. ヤァ!ソウルボーイ
  12. ロックンロール・ナイト
  13. ヤング・フォーエバ
  14. 朽ちたスズラン
  15. 禅ビート
  16. ポーラスタア
  17. バイ・ザ・シー
  18. 東京スカイライン
  19. La Vita è Bella
  20. エンタテイメント
  21. 純恋(すみれ)
  22. 誰かの神
  23. 空港待合室
  24. 優しい闇
  25. ニュー・エイジ
  26. 悲しきレイディオ
  27. SOMEDAY
  28. アンジェリーナ

 アンコール.約束の橋

 

ハートランド時代と現コヨーテバンドからバランスよく選曲され、活動期間の短かったホーボーキングバンドから2曲ですね。ホボキンは今でも活きてるバンドだし、また別枠扱いなんだろうなぁ。

もっと、感傷的になって泣くかと思ったけど、「流す涙もなくなった」って感じ?(笑)感傷的なんてこれっぽちもなくて、逆に“楽しい!!”そんな気持ちでずっと踊ってた♪

それでも私の周りは男性率高くて、初期曲では数人の男性が涙を拭っていて、私はもらい泣きです😢とてもいいライブでした。

私ここ1年で足を痛めてしまい、痛いけど途中で何回か5センチ位ジャンプしちゃった(笑)そのくらいに終始楽しいライブでした。

今回も一緒に歌を歌ったり、コール&レスポンスはできなかったけど、空気感はずっと騒がしかった(笑)幻聴?心の歓声がずっと聞こえていました。鳴り止まぬ拍手と手拍子にあわせて、心の中の言霊が会場の中を弾け飛んでる感じです。

ものすごく不思議な感覚でした。昨年、暮れのLIVEで感じたことが武道館サイズになると、音響機器にも不具合起こすのか?(ハウリングがたびたび起きたw)

アンコール曲が終わると同時に、背景に「Happy Birthday Moto, We Love You」のメッセージが、中国語、韓国語、日本語、英語で表示されました。

元春は気がついていない・・・お客さん心の中で「元春!誕生日おめでとう!」と叫んでいたはず!もどかしい・・・もどかしすぎた(笑)

しばらくして元春も気がついて、場内から大拍手が沸き起こる!感動的な瞬間でした。

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バトンは4月4日に大阪城ホールで行われる、グランドフィナーレの「ヤァ!40年目の城ホール」へとつなげられた。

それは「約束の橋」であり「レインボー・イン・マイ・ソウル」でした!

開演と同時刻、東京の嵐はおさまり奇麗なダブルレインボーが出ていたと、一般のニュースで流れ、留守番組の元春ファン内で大盛り上がりが起きていました。

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素晴らしい奇跡であり、大阪へのバトンタッチができました。本来の私なら大阪のチケットもエントリーして、駆けつけたところですがここは理性的な判断で、東京から向かうことは控えました。

「開催までいろいろとあったけれど今は大阪でいつもどおり良いコンサートをやるんだと心に決めています。100%正解のない中、自分なりに、ある光を照らすようなコンサートにしたいと思っています」。

オフィシャルFace Bookより引用

大阪公演が終わって2週間後、LIVE参戦者から感染者が出ないことを祈り、全てが大成功で終わった時にブログをあげようと思いましたが……現状、大阪の感染者数が増えてきて、不安な気持ちになっています。

「大丈夫!」という気持ちを込めて…そして、佐野元春 & THE COYOTE GRAND ROCKESTRA の皆さん、関係スタッフの皆さん、心からありがとうございました!私はあなた方の放った光りをちゃんと受け止めました。

また、どこかの会場で会える日まで!再び私なりの努力で生き抜きます♪


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