永遠の命が授かりますように…「The Covers」
先日の5月25日(金曜日)に放送された、BSプレミアムの「The Covers」にエレファントカシマシが3度目の出演をした。
この番組のコンセプトは…
歌は、歌い継がれることでスタンダードとなり、永遠の命を授けられます。
ジャンルや世代を超えたアーティスト達が、影響を受けた曲や、
思い出深い一曲を魅力的なアレンジでカバー。
名曲達を新鮮な感動と共にお届けします。
と、いうもの。
2015年11月16日の出演の際は
Cove r . 1 「スローバラード」 RCサクセション(1976年)
Cove r . 2 「翳りゆく部屋」 荒井由実(1976年)
2017年3月6日の出演の際は
Cove r . 1 「赤いスイートピー」 松田聖子(1982年)
Cove r . 2 「喝采」 ちあきなおみ(1972年)
そして、今回は
Cove r . 1 「さよならの向う側」 山口百恵(1980年)
Cove r . 2 「いとしのエリー」 サザンオールスターズ(1979年)
今回良かったのは、トリビュートアルバムに参加してくれたmanaka(リトルグリーモンスター)さんと菅原卓郎(9mm parabellum bullet)さんがアルバムに収録してくれた曲、「悲しみの果て」と「風に吹かれて」を出演し披露してくれたこと。
私が尊敬してやまない、佐野元春がたぶん「THE SONG WRITERS」の番組の中で話した事だったと思うのだけど…
「名曲」と言われる曲や誰もが聞いたことがあって、くちづさんでいる曲には「作者不詳」という曲が多い。昔、誰かが作り歌った曲を誰かが気に入って歌い、それを聞いた誰かがまた真似して歌って…そんな風にして広がって何十年も歌われてきて、地域や国を超えて世界に広げられていくって。
主にボヘミアンやホーボーがくちづさんでいた歌が、旅先で広まり歌い継がれていった曲。その曲をオマージュしたりリスペクトしてCoverしたり…そこから形を変えて生き残っていく曲もあったり。作者の死後も歌い継がれていけたらSONGWRITER冥利に尽きると…。
坂本九の歌った「上を向いて歩こう」*1が全米でヒットし、世界中でカバーされ歌い継がれているように…。永遠の命を授けられた名曲ですよね。
私はエレファントカシマシの宮本が色々なアーティストの曲をカバーし歌うことも好きだし、逆にいろんなアーティストに宮本の作品をカバーしてもらいたいと思っている。カバーされることに何もマイナス要素はない。
エレファントカシマシ宮本浩次のことを世界屈指のミュージシャンと真剣に思っているのであれば、誰かをカバーすることも誰かにカバーされることも、とても名誉なことだと思うのです。そうやって日本を越えて世界にはばたける曲だと、宮本自身は大まじめに自負していると思う。
毎回、宮本の選曲はまさに「名曲」であるし、宮本の作品も名曲だからこそ歌われるんだから。
さて、難解な曲、オリジナリティーの濃い曲っていうのは、モノマネっぽくなりがちだけど、ミヤジ含め他のお二人とも原曲のイメージを壊すことなく(壊してもいいと思うけど)、逆に歌う人のいろんな立場や思い、生きてきた思い出や歴史が彩となって加わり、素敵に仕上がっていたではないでしょうか?
「さよならの向こう側」は聴いていてエレカシの「あなたへ」に、雰囲気が似ていると思った。
去る者が残していく人へ、去りいく人を見送る人の思い…。少し、ミヤジの感じた心境に近いものがあったのではないかしら…。
「いとしのエリー」は特に桑田節になりそうな所を見事、ミヤジの視点世界観で歌いあげていたと思う。歌う人によって曲の解釈が変わるってこのことだな…って改めて思った。歌う人、聴く人によっていろんな世界観が広がるからこそ名曲なんだなって思った。
「どうだい?俺の歌う“いとしのエリー”もなかなかいいだろ?」
とても良かったと思います!
それにしても、ほんとエレカシのメンバーmanakaさんの父親?親戚のおじさん?感が(笑)「減点パパ」*2って言ってた意味がめっちゃわかる(笑)