また、あした…

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エレファントカシマシ新春ライブ2022年in日本武道館@1月12日(水)

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彼らのワンマンLIVEを会場で聴くのは実に3年ぶりです。前回は2019年の新春で同じく武道館で行われた2Daysでした。

エレカシロス…なんてものはとうに超えて、カラカラの枯渇状態でこのままLIVEに行っても、はじいてしまうほどに乾ききっているんじゃないか?そのくらいに気持ち的にはガチガチに硬くなっていました。

ドキドキとかワクワクもなく、どことなくぎこちない感じで数年ぶりに友達と会う、そんな感覚に似ていました。

3年前の武道館のセトリとか感じたこととか読み返すと、あの日は彼らと私たちの「壮行会」みたいなものだったなと…。

 

思います。宮本はソロ活動を開始。

 

yumcha-elekashi.hatenadiary.com

 

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エレカシ史上、最も有名な武道館コンサートは1991年の新春「3000席」だと思います。デビュー間もない彼らは分相応な会場の手配ができず、唯一抑えるのが可能だった武道館でコンサートをしたという歴史です。

私は2009年の「桜の花舞い上がる武道館」LIVEに初めて行き、この時エレカシにとっても数年ぶりの武道館で、緊張のあまり悪夢を見たと宮本は言ってました。

(その時の日記は「日本武道館」というカテゴリから探してください)

それがですよ?

座席360度全解放して行うとは!初ですよね?私は初だったんですけど(笑)私はありがたくも、アリーナ席の6列目でPA前という、宮本がほぼ真正面に見える位置の席が取れ、今まで日の丸を同じ目線で観ることが多かったのですが、今回は見上げるような形となりました。

ぐるっとエレファントカシマシを見守るファン…圧巻でした。時々、客席を見回すと本当に感動的な風景でした!振り上げる拳、ひらひら、きらきらする手…心の声がぐるぐると会場を巡り回っていました。

日本武道館 新春ライブ 2022 セットリスト

《第1部》

01.うつらうつら
02.奴隷天国
03.デーデ
04.星の砂
05.いつものとおり
06.浮雲
07.昔の侍
08.この世は最高!
09.珍奇男
10.月の夜
11.風
12.シグナル
13.生命賛歌
14.悲しみの果て
15.旅立ちの朝
16.RAINBOW

《第2部》

17.ズレてる方がいい
18.風に吹かれて
19.ハナウタ~遠い昔からの物語~
20.笑顔の未来へ
21.桜の花、舞い上がる道を
22.ガストロンジャー
23.俺たちの明日
24.友達がいるのさ
25.so many people
26.四月の風
27.ファイティングマン

《アンコール》

28.待つ男

第一部は日比谷野外大音楽堂のLIVEでやることが多い曲目だったように思います。「浮雲男」は今回初めてLIVEで聴きました。10年ぶりにやったようです。

さすがに感極まった私です…。鬼の目にも涙…エレカシのLIVEで泣いたことがなかった私ですが、「うつらうつら」でグッときて…「奴隷天国」でひっこみ(笑)

10.月の夜
11.風
12.シグナル

この流れで涙腺は崩壊いたしました。

2部の「24.友達がいるのさ」でもそうだったのですが、ピアノ&キーボードで入ってくださった、細海魚さんの演奏が耳に飛び込んできて、それが脳内の扁桃体を直撃して…何が何だかわからない涙が頬をつたいましたとも…。

セトリを見ておわかりのように、合いの手(ヨッ!とかオー!)は禁止ですし、手拍子できる曲がないので、集中して聴くわけですが、あの360度の空間がエグかったですね。

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そして、彼らのライブパフォーマンスはどうだったか?って話ですが、エレカシエレカシのままで「帰ってきたー!」という感想です。嬉しかったな。

彼らに予定調和はありません(笑)ホントに「いつものとおり」です。

新春ライブに合わせてリハは行われたとしても、ソロツアー真っ最中の宮本がどの程度、エレカシに比重を置いたか?切り替えできていたか?それが現れていたと思います。

2019年の新春ライブが「壮行会」の雰囲気だとしたら、2022年の新春ライブは「送別会」のような気分にもなりました。

何というか…頭の中で薬師丸ひろ子の「セーラー服と機関銃」が流れてきた感じです。

サヨナラは別れの言葉じゃなくて、再び会うための遠い約束…

夢のいた場所に未練残しても 心寒いだけさ…

こんな雰囲気です。エレカシファンにとっては、待ちに待っていたのですから、新春LIVEがあったことはとてもよかった。

ただ、私は2部に入り、最近の楽曲で明るい雰囲気にも関わらず、宮本が心ここに非ずに見えてしまった。「気持ち切れた?」って感じていたら、アンコールの「待つ男」を歌い終わるとマイクをそっけなく落とし、メンバーを無視するように去るミヤジの姿。

まぁ、よくあるっちゃある行動ではあるのですけど、演出の一環なのだろうか?私はなんとなく不穏さを感じました。ファンはエレファントカシマシのLIVEで浮かれたけれど、宮本の心中は?

私は彼から「(新春LIVEを)やってあげた」感を感じてしまった。あの聴衆の中で歌えたことは、感動的だったと思う。でも、シンガーとして自信をあげてきた彼は、あのLIVEに満足していないだろうと思った。大物になったもんだ…。

「今宵の月のように」を歌う必要もなくなったかぁ?もう、輝いているもんね…。

それゆえに彼はあの風景を“ソロ”で実現しようとシフトするのではないか?そんなことを…私は感じてしまった。一度、華やかできらびやかな世界を体験した彼が、またあそこへ戻るのか?考えにくいからです。

メンバーとのコミュニケーション不足はあきらかであったし、これは考えすぎなのだと思うことにしよう…。

2022年初夏にはソロツアーも終わる…宮本はエレファントカシマシをどうするのだろうか…?彼はソロ活を始めた頃のインタビューで、エレファントカシマシは「余技」だったと話している。宝物的な存在みたいなことを聞いたこともない。

だから、なんというかファンが抱くエレカシへの思いと、宮本の感覚に温度差があって、それはもはや変えることなどできないのだろうと感じた。

30thの47都道府県ツアーがピークだったなっていう感じです。したがって、今回の新春では残念ながら、希望的な光は見えなかった。

けれども、兎にも角にもトミ、成ちゃん、石くんの姿と演奏が聞けたこと、ヒラマミキオのギターが聴けて笑顔が見れたことが最高に嬉しかった。

また、会う日まで…遠くならないうちに(笑)

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特別お題「わたしの推し