今さらになりますが・・・ありがとう、桑田さん
時代遅れのRock'n'Roll Band
5月23日に配信リリースされた、桑田佳祐氏によるチャリティー・ソング「時代遅れのRock'n'Roll Band」。5月21日の桑田さんのラジオ番組「やさしい夜遊び」で、発表されるないなや佐野元春ファン界隈は、驚きと感動と驚き(驚きは2回)の声がぶち上がった!
“桑田佳祐 feat. 佐野元春, 世良公則, Char, 野口五郎”このメンバーを見て私は、率直に1970年後半以降の歌番組やベスト10番組なんかを思い出し、特に世良公則の名前には大脳偏桃体に強い刺激が走りました。
小学5、6年生の頃、世良公則&ツイストのファンだったからです。ツイストの活動期間は短くて、世良さんがソロで活動していることは、なんとなく知っていましたが(ドラマとかにも出演してたし)、子供だったのでそれ以上は追いかけていませんでした。
歌番組でツイストやサザンオールスターズを観て育った私・・・、Charも『闘牛士』のヒットでテレビ出演多かったし、野口五郎さんもテレビ畑の方なので然りです。
桑田さんと世良さんはきっと当時から、仲が良かったんだろうなと想像できましたが、まさか2人の会話の中で、こんな夢のような共演が実現とは・・・お二人の発案に感謝しかないです。
アーティストであれば世界や社会で起きているできごとに、無関心ではいられないだろうとは思います。
ただ、どう行動に移すのか・・・桑田さんは自分の“役割”というものを(日頃から)客観的に理解されている方なんだと、改めて感服した次第であります。
メインストリームを今も走り続けている桑田佳祐(サザンオールスターズ)さん、私自身はテレビやラジオから流れてくる、小気味よいサウンドを聞くのみでしたが、好きなアーティストのお一人です。
1978年~1985年の私
小学生当時はサザンとツイストが一緒にテレビ出たりもあったけど、私はツイストの音楽が好きでした(笑)
私が佐野元春の名前を認識したのは、中学3年の時です。この頃はテクノポップも流行っていて、男子は“テクノカット”といって、耳の上で斜めにもみあげを切るヘアスタイルも流行ってましたね。YMOの影響だったと思います。
そんな中、物静かで頭の良い男子に何気なく「○○君は誰のファンなの?」と聞いたら、彼は「知らないと思うけど…佐野元春」と教えてくれました。
1981年、『バック・トゥ・ザ・ストリート』『ハートビート』を聴いていたのだと思います。
名前は何となく聞いたことはあるけど…そんな印象で、どんな歌をうたっているのかと、少し興味を示したら嬉しそうに彼は「アンジェリーナとか、ガラスのジェネレーション・・・」って答えたのをなぜか鮮明に覚えていました。
私がその2曲を聴いたのはいつだっただろう?テレビっ子だった私は佐野元春を知らずに通り過ぎてました。
中学時代、仲の良かった秀才の親友は夜勉強しながら、ラジオ番組を聴いていると言ってました。彼女とは別の高校に行くようになって、手紙の代わりにカセットテープに近況などを吹き込んで、送り合っていました。
そのうちラジオのDJ風になってきて、当時好きだった曲なんかを教えあうのに、曲も録音したのですが、彼女がナイアガラトライアングル(主に杉真理)のファンで、その流れで再び佐野元春の名前を目にするように・・・。
彼女が佐野元春の曲も持っていて、アンジェリーナとガラスのジェネレーションを紹介した回があったのです。
彼女はテレビよりラジオ派だったので、実は邦楽よりも洋楽をよく聴いていたみたいです。中学の時、佐野元春が好きと言った彼もラジオ聴きながら、勉強した派だったのでしょう。
私は“良い子の9時就寝”で育ったせいか、ラジオの深夜番組まで、起きていられない体質になりました(笑)
『時代遅れのRock'n'Roll Band』ミュージックビデオ
さて、ミュージックビデオが6月6日(ロックンロールの日)に公開され、2度目の歓喜が沸き起こります。
音源は別録りだとしても、5人の声が重なり合うことすら奇跡で感動ものでしたが、5人が揃ってセッションするとか!!わけわかめ状態になりました(笑)
どうやら、配信リリースの翌日5月24日に、関東近郊の学校で撮影が行われたらしく、なんとそこには同じく同い年の大友康平(ハウンドドック)さんも!動画を観て本当に感動しかなかった。
元春以外の4人はなんかテレビで一緒の場面もあった気がするし、違和感がないのだけど、そこに佐野元春が!なんだか不思議な気持ちでした。
贔屓も加わりますが、元春の佇まいは断トツでカッコイイです(笑)あと、歌っているパートの「そんなちっぽけな者同士、お互いのイイとこ持ち寄って、明日に向かってTwist and Shout, C’mon!!」や「Let's go!」とかの発音、格好良さ!
桑田さん、世良さんの「…Shake It Up, Baby!!」最高かっ!などと興奮しながら、何度も視聴してしまいます。
桑田佳祐さんはメインストリームへ、佐野元春はオルタナティブへ・・・ずっと、平行して活躍していた二人です。
2人は互いに意識せざるを得ない存在だったでしょう。交流的なことは少なかったと思いますが、過去に桑田さんがNYに行った時、滞在していた元春に街を案内してもらった、みたいなエピソードを聞いたことがあります。
桑田さんは元春の活動を常に意識していたらしく、“ファン”であることを公言なさっているので、桑田さん自身が元春と一緒に何かをする、好機と思ったかもしれませんね。
元春も数年前に期間限定で放送された“元春レディオ・ショー”で、“ザ・ソングライターズ”の話題で、そのゲストに桑田佳祐さんも視野にあったという話があって、諸般の事情で断念したけど、元春は桑田さんといつか、何かを作りたいと語っていました。
今回、こういう形でそれが叶った感じにもなりますが、私的にはいつか二人で何かやってくれる気がしています。
桑田さんが元春にオファーをした時、一緒に打ち合わせをした時から、桑田さんはますます元春のファンになった・・・と、語ってくれましたから、桑田さんは元春からのオファーを待っていると思うんです!
願いごとは記録しておくと、いつか叶うと思うので・・・これは私の願いでもあります。
時代の先を行く、時代遅れ達
『時代遅れのRock'n'Roll Band』は、音楽好きの人たちの度肝を抜きました。桑田さんよくぞやってくれた!と絶賛の嵐!
映像の中で、みんながホウキ持ってギターの代わりにするとか・・・、かつて少年のころにやっていたのかな?桑田さんはやっていたんだろうなぁ(笑)
それにしても桑田さんは「時代遅れの~」なんて、ご謙遜すぎてなんですよね。元春ファンの間では「元春は時代遅れ」じゃないよねって、ちょっと苦笑い。もちろん桑田さんだってね。
そして、歌謡歌手の野口五郎さんもですが、私は野口さんがギターを弾きながら「真夏の夜の夢」という曲を歌った時(1978年頃)、彼が実はギターの名手だったというのを知りました。
五郎さんのファンの人達も『時代遅れのRock'n'Roll Band』をきっかけに、素晴らしい“アーティスト”であることが伝わって嬉しいと発信してました。
また、野口さんは“QRコード”で、音楽コンサート・ライブの映像などをデジタル配信するサービスに着手した方です。
無名の若いミュージシャンたちが、気楽に作品を発表配信できるように・・・という考えから、特許まで取得したというのですから、やはり時代の先をいくアーティストでした!
まとめ
今さらな記事になってしまいましたが、この奇蹟的なコラボレーションを記録しないわけにはいかないです。
この楽曲が発表されてから、2ヶ月あまりにもいろいろなできごとがあり、黒い闇が留まる様子が見えません。
悪が悪をあぶりだしたり、その悪が・・・正当化され擁護される風潮もあり、事実を認めずのらりくらりする政治家・・・国の中から国が崩れていく・・・などと考えると、悲観的すぎるでしょうか?
気持ちが暗くなりそうな時は、『時代遅れのRock'n'Roll Band』を聴いて元気出していこうと思います。
桑田佳祐さん、素晴らしい企画にこのメンバーを召喚してくださり、本当にありがとうございました。