また、あした…

私が好きな音楽のことを綴るブログ

ロッキング・オン・ジャパン 2016年 07 月号 [雑誌]

新曲『夢を追う旅人』の誕生をうけて、デビュー30周年を目前にしたエレファントカシマシの新たなステージ…

JAPAN JAM BEACH に出演した後の宮本へのインタビューでした。

 

明治からの企業イメージソングの発注。

発注品ではあるけれども、この作品に宮本自身の思いや気持ちが充分に盛り込むことができ、また長年培ったファンとのコミュニケーションによってある程度の評価は得られるであろうが、今回はそれをも超越した手ごたえを感じる曲が出来たと言ってますね。

 

今回のインタビューで宮本がいつもと雰囲気が違うな…と、感じたことがありました。今回もインタビュアーがJAPAN編集長だったのだけど、いつもならインタビュアー主導の畳みかけに感じることが多かったのが、今回のインタビューでは宮本自身の言葉でいろいろと熱く語られてて、この仕事への強い思い入れと手応えの自信が伝わってきました。

 

詳細はネタバレになるのでここでは割愛するとして、内容のチラ出しがありましたので感想をTwitterでつぶやきました。そこだけ抜粋しますと…

 

▶俺が一番強く思ってるのは、『RAINBOW』で俺らはもう老化を完全に受け入れて、自分が健康を取り戻したんです。

 

つまり、年相応の健全さを取り戻したということなんだね…

若ぶるわけでなく、老いることに怯えず事実を受け入れたことで、別の次元の瑞々しさを取り戻したんだな…うん。

きっと素直になれたんだね。

 

世間ウケすることを狙っていたかはわからない。たくさんのヒット曲を生み出してるディレクターとタッグを組んで作ってきた作品たち。そのどれもにけして嘘はないけれども、心身ともに具合がすぐれない時に生み出したものに対して、宮本自身があまり強い自信を持っていなかった…そんな、ニュアンスが読んでとれる。

けれども、アルバム『RAINBOW』は宮本自身の病からの復活。メンバーにもそれぞれあったであろう状況からの復活から生まれた作品だけに、老いも含んだ自分の立ち位置に明快な確認ができた。そのあとにできたアルバムだから、未来に向けての足がかりが見つかった…そんな、感じなのかもしれない。

 

アレンジのよさとか云々の前に“作り手”の心身が現実とリンクしたことで、無理のない“素”の状態で表現できた喜びが伝わってきた。

宮本がインタビュアーに強く修正した場面があって、おぉ!っとワクワクしたよ(笑)宮本自身が最終的にインタビュアーを立てる形で終了している感じにさえ思えた。今までならなんか巻かれておしまいみたいだったけど(笑)

 

新しい作品のお披露目にはいろんなシチュエーションも大事だけど、結局はそこに集う人の気持ちと表現者の気持ちががっちりあっていたら、場所はそんなに関係ないんだよね。そんなことを宮本は言いたかったんではないかな?たまたまそこがJAPAN JAM BEACHだっただけで、宮本が『夢を追う旅人』という作品への自信と信頼感があったから、ファンやそうでない人にも伝わって十分な手ごたえを感じたんだと…私は思う。

 

 

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