佐野元春「THE BARN」フィルム上映会@1月16日:Zepp東京
『THE BARN』20周年記念のライヴ・フィルムに2018年1月16日(火)Zepp東京に行ってきました。
あれ見ちゃうと…いやぁ…もっといろいろやれる可能性いっぱいあるやん!って、某紅白初出場バンドに想うことが膨らむわ…ほんと、20年前かよ?って…
- アーティスト: 佐野元春 and The Hobo King Band,ジョン・サイモン
- 出版社/メーカー: エピックレコードジャパン
- 発売日: 1997/12/01
- メディア: CD
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この日、登壇したインタビュアーの能地裕子氏は「The Barn」レコーディングが行われたウッドストックへ同行取材に行っている。そして、20年前「The Barn」の発売先行のイベントである、ウッドストックでのドキュメンタリーフィルムの上映会『アルマジロ日和』が行われたのですが、
この時の『アルマジロ日和』に行かれた方いらっしゃいますか!?と、観客に問いた。とっさに“私行ってる!”と、思い小さく手をあげて翌日の朝、証拠をみつけました(笑)
20年短いようですが…年月は感じざるを得ない。あの頃の元春やHKBのメンバーも今の私より年下…そう考えると本当に素晴らしいアーティスト集団だったと…改めて感じた次第です。
今聴いても新しい…なんてものじゃなく、変な話し…時空を超えたスペシャリスト集団。今の40代バンドの中でここまでのパフォーマンスできる人達を知らない(私が知らないだけかもしれないけど)。
ただ舞台装置や仕掛けが大掛かりで派手なだけっていうのは存在するけど、バンドとしてのパフォーマンス力がここまで素晴らしいというのは、類い稀なのではないでしょうか?と、素人な感想ですがそう思った次第です。
上映会に行くにあたって久しぶりに『THE BARN』聴きました。すると、『ZOOEY』『BLOOD MOON』特に『MANIJU』の伏線かと感じた。
それが正解かどうかというのは問題ではない。ただ、佐野元春と言う人はリアルな中で見た事、感じたことをスケッチするだけではなくて、結果的に未来を予知する作品を世に出している…そんな気がしている。
もしくは20年前も今もさほど日本が成長していないことなのかもしれない。
「誰も気にしちゃいない」が「朽ちたスズラン」となんとなくリンクしました。
ところで、クリスマスカードには1998年が皆さんにとって素晴らしい年でありますように…ってなってますが、サインの日付は’99年11月ってなっていました(笑)あえてそこは隠しておきます。
この日はサプライズゲスト(本当は観客としてきていたが急遽)で、THE HOBOKING BANDのDr.kyOn、井上富雄、西本明も登壇し、当時のウッドストックでのレコーディングの思い出も語った。
このトークのあとにウッドストックのレコーディング風景、そして「THE BARN Tour」のファイナル公演(大阪フェスティバルホール)の模様が上映された。ファイナル公演にはレコーディングに参加しプロデュースした、ジョン・サイモンやセッションに参加したザ・バンドのメンバーであるガース・ハドソンが出演するなど…のサプライズの模様が映し出された。今のようにインターネットやCSやBSテレビも身近に普及していない時代だったから、こんな感動的なLIVEが行われていたことは全く知らなかった。
つくづく思った…。やはり、LIVEと言うのはお金を払い時間を割いて、会場まで足を運んだ人たちの“特権”であって、行くからこそすごい衝撃があるんだって。
そして、
ふと、思ったのは…アーティストに対するただならぬイメージの固定「こうあってほしい」は十人十色なんだけど、それを突き抜け、上回るイマジネーションをもつアーティストは最高だと思う。
だから、20年経ってもこんなに感動する。と、いうか私の場合、発売前の披露LIVE「アルマジロ日和」は、Cの500番台で目の前に長身の男性が二人立っていて、ステージの様子とかほとんどわからなかったし、元春も当時の評論について「時代に逆走しているようなサウンド」と評されていたと…私も30代になったばかりで、洋楽にも疎かったし(今も疎いけどw)正直、そこまで感動とか感激はなかった記憶。でも、この上映会があったおかげで、20年物の成熟した「THE BARN」が開封できて、その上質なサウンドに感激が沸き上がったのです。
音楽って不思議なものですよね。最初は全く興味のなかったアーティストでも時を選んで心に刺さることがある。私の場合はほとんどがそういう出会い。
そして、音楽も好きなサウンドかそうじゃないか…っていうものはあるけれども、きっとそれは永遠に固定されるものではない。いつか時を選んで好きな曲になることがある。だから、一過性のことで一度好きになったアーティストを好きとか嫌いで揺れたりはしない。
こういう楽しみがあるということを佐野元春が示してくれたからです。
余談だけど今でこそ小さな八百屋でも見かける“ズッキーニ”が、とにかくデカイ(笑)。ウッドストックのドキュメンタリー映像で頻繁に出てくる、このアルバムのシンボルとも思えるこれが、ズッキーニという名の野菜で“茄子科”の植物だと知ることとなるのは、さらに10年後くらい後のことでした(笑)
ライヴ・フィルム『佐野元春 & THE HOBO KING BAND THE BARN TOUR '98 - LIVE IN OSAKA』映像トレーラ公開