エレファントカシマシ@日比谷野外大音楽堂 2023(配信組)
あれから10日が経ってしまいました。
配信だったのであとで一回は見返そうと思っていましたが、思うように時間が取れずにリアルタイムだけとなりました。
率直な感想はノートに記録しておきました。
野音の選曲はわりと初期曲が多いですけど、今年の新しい発見は「赤き空よ!」(2010)と「穴があったら入りたい」(2012)です。
「赤き空よ!」は2015年の新春コンサート以来、8年ぶりに聴きました。5曲目なので、ちょうど日比谷の空が夕焼けに染まる時間帯にやって映えそうでしたが、今年の野音は雨天だったので少し残念でした。
2010年5月にリリースされた39枚目のシングル「幸せよ、この指にとまれ(初回盤)(ボーナスCD+DVD付)」のカップリング曲です。2007年、UNIVERSALに移籍してから、ゴリゴリのロック感が薄れテイストが変わっていますが、この幸せよ~にはわりと驚かされました(笑)
「赤き空よ!」の歌詞に“古くて新しい明日を運んで来たぜ”ってあるんですけど、まさに野音のコンサートは初期曲から最新曲まで、バランスよく選んでくるLIVEですので象徴する曲ですね。廻り巡ってここまで来たという気持ちを感じます。
「穴があったらはいりたい」は21枚目のアルバム「MASTERPIECE(初回限定盤)(DVD付)」に収録されている曲です。このアルバム自体なんとなく宮本の破れかぶれ感が否めないんですけど、「穴があったら~」は自虐的というか、ちょっとネガティブな時期に入っていた気がします。でも、この曲がのちのエレカシのスタイルの布石だったのかもしれません。
宮本はヘビースモーカーでこのMVでも、咥え煙草のシーンがあります。カッコイイ!という彼の象徴的な姿でもあるのですが、のちに彼は禁煙して煙草を辞めます(笑)
祈るような気持ちで活動していた2010年~2012年までの2年間で、何か答えを見出しはじめたのか・・・3年後の2015年の野音で「RAINBOW(通常盤)」を発動!エレカシ宮本の新しいロックが帰ってきました。
2023/10/08(日)
日比谷野外大音楽堂 concert 2023 セットリスト01.地元のダンナ
02.いつものとおり ※7年ぶり
03.もしも願いが叶うなら ※8年ぶり
04.季節はずれの男 ※8年ぶり
05.赤き空よ! ※8年ぶり
06.デーデ
07.珍奇男
08.穴があったら入いりたい ※10年ぶり
09.四月の風
10.さらば青春
11.甘き絶望 ※14年ぶり
12.武蔵野
13.Baby自転車 ※7年ぶり
14.流れ星のやうな人生
15.悲しみの果て
16.はじまりは今
17.星くずの中のジパング 🈠
18.パワー・イン・ザ・ワールド
19.No more cry 🈟
20.シグナル
21.友達がいるのさ
22.RAINBOW
23.so many people
24.yes. I. do
25.ズレてる方がいい
26.俺たちの明日
27.ファイティングマン=アンコール=
28.星の降るような夜に
29.今宵の月のように
30.花男
7年~14年ぶりにLIVEで聴く(配信だけど)曲があり、こうしてみるとぜひ会場で聴きたかったなぁ・・・そんな思いになります。
「甘き絶望」は14年ぶり2回目なのでどんなだったか?エレカシの初コンサートが2009年4月の桜の花舞い上がる武道館で、この時に初めてLIVEで聴きました。アルバム「町を見下ろす丘」(2006)の収録曲です。東芝EMIから出した最後のアルバムですが、このEMI期はエレカシの活動も少なく、宮本自身も苦しい時期だったようです。私自身ポニーキャニオンで一度ファンになって離れていた時期。しかし、UNIVERSAL MUSICで出戻りファンになって、このEMI期のアルバムを聴いて断然、この時期の楽曲が好きになりました。
「甘き絶望」もそうですが、EMI期の楽曲の歌詞には心情・光景が全部反映していて、世代によっては恐らくビシビシ共感を呼ぶ世界観です。“夢も希望もまどろんでる・・・”こんな表現はそれを味わっていないと出てこない言葉ですから・・・。
30曲中、定番曲も含め13曲が2016年の野音と選曲が被っています。この2016年の野音では「ついて来させてやるぜ」と宮本がMCで語った時の野音です。
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毎度、野音では宮本がその時にやりたい曲を選んでいますが、「いつものとおり」に関してはアルバム「奴隷天国」(1993)に収録されてる曲で、確かこの頃は宮本の個人的なことで、LIVE活動をやっていなかった時期でレコ発ツアーもなく、野音で主にやっていた感じ*1ですね。
そういう意味ではエレファントカシマシとしての活動が、しばらくぶりではあるのでこの「いつものとおり」はちょっと意味があるような気もします。
それから「Baby自転車」はシングル「孤独な旅人」のカップリング、アルバム「ココロに花を」(1996)の収録曲で、レコ発ツアーで披露されていますが、その他のLIVEではそんなにやっていない曲で、私も7年ぶりに聴きました。私が初めて買ったエレカシのアルバム「ココロに花を」の中で、大好きな曲なので聴けて嬉しかった。
印象的なのは今回の野音は“夕暮れ”を意識した構成なのかな?ってことです。「さらば青春」も夕暮れ時の男女の様子、美しい夕暮れ時の風景に見惚れる余裕もなかった・・・精神的に大人になっていく様を唄っていますね。
「さらば青春」はシングル「風に吹かれて」(1997)と両A面(CDの場合はなんという?w)でリリースされました。ベストアルバム「sweet memory~エレカシ青春セレクション~」に収録されています。
2023年の野音は・・・ギターのサポートを入れず、細海魚さんをキーボードに迎えて、完全なエレファントカシマシを見させてもらいました。
宮本の無駄な動きとMCに頼らない、黙々と歌を聴かせ魅せるステージ・・・、「僕らこうして大人になってゆくのさ・・・」と遠い昔に夢見た姿が今の自分で、苦しかった過去の自分を抱きしめるけど、今は遠い思い出になったそんな俯瞰して歌っていたように思う。
まるで、若い頃に描いていた理想の大人と、今の自分を照らし合わせるように過去曲を現実的に表現していたと感じました。
野音やLIVEで何度もやってきた曲でも、ソロ活動前は頑張ってきた自分への称賛も含み、辛い思い出を歌にぶつけていた感じでしたが、今回は全てを優しく愛おしく歌っていた気がしました。
感極まって・・・はいつものことだけど「はじまりは今」で涙ホロリしました。でも、もう泣かないでと新曲の「No more cry (通常盤)」でそのことを唄い現わしていますね。
“なんでぇ、結局、何も変わりゃあしねぇ”
“今の自分を信じてみなよ”
今までは自分で自分に言い聞かせて励ました曲も、今年の「流れ星のやうな人生」はエレファントカシマシは何も変わっていない・・・だけど古くて新しい、今の俺たちを信じてみなよ・・・と訴えているように聞こえた。
2016年の「ついて来させてやるよ」発言とは変わり(笑)、「俺たちを信じてみなよ」って言ってるよね。
エレファントカシマシもデビューから35年経ち、いろんな層のファンができ、それぞれに思い入れのある時代に傾倒するんだけど、彼らにとってはどこをとっても何かしら苦しいさがあって、その中で必死に音楽活動をしてきたでしょうから、どの時代のエレカシも愛でたいと思う。
つまり、今は私自身も大人になって・・・激しさよりも、噛みしめ慈しむようにエレカシの楽曲を聴きたくなったせいもありますが、宮本の歌うスタイルがこの思いに叶っていました。
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2022年の野音を“エレファントカシマシを昇華させるための模索”だったと表現しましたが・・・まさに、2023年の日比谷野外大音楽堂コンサートは、昇華した純エレファントカシマシでした。
なんていうか・・・真のプロになった感がにじみ出ており(笑)この上で、いろんなゲストプレーヤーを交えたLIVEができるのでは?・・・始まるのでは?と思います。
どんなパフォーマンスになっていくのかこれからも楽しみです!
宮本浩次 Birthday Concert 2023「my room」@ ぴあアリーナMM
宮本浩次にとってBirthday Liveとは?
過去の彼はエレカシのツアー中、公演日が誕生日と重なったり、近い日だったりするとファンから「おめでとう!」と言われても、スルーするような(たんに照れてか?)タイプで、他のアーティストがBirthday Liveとかをするのを毛嫌いしていると思っていた(勝手な想像)。
しかし、彼は2019年の誕生日から「Birthday live」を始めました。初めては“liquidroom”、次の年は新型コロナの影響で“仕事場”から配信という形式、2021年は“有明ガーデンシアター”、2022年は“代々木国立競技場”そして、今年は“ぴあアリーナMM”です。
エレカシデビュー30周年行脚が終わって、ソロ活動を意識したから始めたのかもしれませんね。ソロライブとはどんな感じか・・・?みたいに。
私は2021年のソロ活中のBirthday Concert「宮本浩次 縦横無尽」に行き、去年は行かずに今年を迎えました。
ソロ活動に目途をつけてのBirthday Concert・・・恒例化させたこの企画ですけど、今年はどうするのかと思ったら、弾き語り中心の“完全独演会”と知り、これに行かずしてどうするのか!?と鼻息も荒くポチッとエントリーし、なんとか行けることと相成りました。
どうしてもエレカシの曲を他のバンドでやることに嫌悪があったので、私の望む本当のソロ活ともいうべきスタイルのコンサートを体感できるわけです。
liquidroomと仕事場のLIVEもそうだと言えばそうですが、ソロアルバム2枚、カバーアルバム2枚出してからの独演ですから、その内容に興味を持たないわけがないのです。
1966年生まれふたご座
私は宮本浩次とどうでもいいこんな共通点がある。
Birthday Concertの告知をインスタでするようになり、2020年の時はこんな感じでしたが・・・この日、私の誕生日でした(笑)
去年は1週間前にインスタでリハの様子を伝えていましたね。
そして、今年は私の誕生日の次の日に告知。ほんとどうでもいいんですけど(笑)このメガネが私の眼鏡に似ていたので、なんだか懐かしく思いあげてみました。
なぜ懐かしいのかというと2009年頃に宮本がかけていた、黒縁の眼鏡がとてもかっこよくて真似したくて、某チェーン店で作ったメガネだからです。
そして、今も使っておりますし、映画を観に行くときLIVEの時はこの眼鏡で、もちろんこの日も。私の古い相棒。
2009年頃は宮本浩次のBirthdayをエレ友たちと祝ってたりして、浮かれていました(正直に吐きますw)。誕生日プレゼントも贈ったりしていたのを思い出します。
このブログを綴るにあたり宮本のインスタを遡って見ていたら、また懐かしいことを思い出しました(今日、気がついたw)。
誕生日プレゼントにA4サイズの「宮本用箋」を作って贈ったことがあります(笑)2010年の時だったと記憶するので、これがそれだとは言いませんけどね。文豪に憧れがあった宮本に専用箋を贈るのはいいアイデアだと勝手に浮かれていました(笑)
左隅にたぶん「宮本用箋」って印刷が入っている物と思います。
今はあの頃のような情熱は薄れていますけど、私と同じ年の同じ時期に生まれたので、自然と親近感はありますし自分の誕生日が近づくと、宮本の誕生日も思い出すわけで互いに健康で長生きしていれば、こうしてコンサートに行くことで、ことさらに元気を確認できるなーて思っています。
“独演会”の感想
2023/06/12(月) 宮本浩次 Birthday Concert 「my room」 セットリスト
01.通りを越え行く 🈠
02.部屋
03.解き放て、我らが新時代
04.孤独な旅人
05.きみに会いたい -Dance with you-
06.悲しみの果て
07.やさしさ
08.翳りゆく部屋
09.二人でお酒を
10.夜明けのうた
11.OH YEAH!(ココロに花を)
12.冬の花
13.First Love
14.こうして部屋で寝転んでるとまるで死ぬのを待ってるみたい
15.赤い薔薇
16.この道の先で
17.月夜の散歩
18.獣ゆく細道
19.恋におちて -Fall in love-
20.rain -愛だけを信じて-
21.君がここにいる 🈠
22.sha・la・la・la
23.passion
24.昇る太陽
25.ハレルヤ(アンコール)
26.涙
27.冬の夜
28.P.S. I love you
エレカシクレジットの曲で初聴きだったのが「通りを越え行く」と「君がここにいる」で「冬の夜」もフルで聴くのは初めてです。
「冬の夜」は2009年の大阪城野外音楽堂での“太陽と月の往来”という対バンライブでやりましたが、冒頭部分だけ思いつきでやった感じのやつです。
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これが私のエレカシ初遠征だったのでかなりまた、懐かしい思いに浸っております…。次男がまだ6歳で一緒に連れて行きました(長男もいたので親子3人)。次男は宮本をカッコイイ!好きだと言ってくれあげくに「なんで、ミヤジと結婚しなかったの?ミヤジがお父さんならいいのに」と言うこともあった(笑)
今となっては笑い話だけど、私もとんだ毒母だったなと反省してる(嘘)。だって、折に触れて一緒にエレカシのライブに連れて行ったけど、彼は親の影響では染まっていないから。モノクロが好きっていうのはあるけど(笑)
今年のBirthday Concertのことを書くだけで、昔のいろんなことを思い出させてくれる・・・それがまた積み重ねてきた証でもあるよね。
『my room』っていう題に沿った選曲であるようで、大切な人とそこで祝いたいという気持ちもこもったセトリともとれますね。
そして、愛おしい人に向けた会いたい思いみたいなものも感じました。生んでくれたお母さんのことを思ったのかな?歌詞に「会いたい」とある曲が何曲かありましたね。「きみに会いたい -Dance with you-」「こうして部屋で寝転んでるとまるで死ぬのを待ってるみたい」「この道の先で」*1この3曲の歌詞に「君に会いたい」が入っています。
フェスで「お母さーん!」って叫んだという噂も聞いたし…。
2021年のときのセトリともかぶっているのもありますが、弾き語りバージョンにしただけで全く別物の良さがありました。
エレカシでの楽曲はそもそも弾き語り向きだし、聴くとグッとさせるパワーがあります。「部屋」とか「孤独な旅人」「やさしさ」「月夜の散歩」「涙」他・・・名曲揃いです。
その中でも特にこの曲が弾き語りで良いと思ったのが、提供曲の「きみに会いたい -Dance with you-」とfeat曲「獣ゆく細道」です。スパニッシュな感じのアレンジが滅茶苦茶かっこよくてこれは新発見だと感じました。
カバー曲の選曲もよかったです。「二人でお酒を」では梓みちよがあぐらかいて、指を鳴らすふりをして左右に揺れながら歌う姿が浮かび、同じように左右にスウイングしながら聴きました。お客さんの手拍子を強制終了してましたが(笑)しっとり聴く曲であることには間違いない。
「First Love」と「恋におちて -Fall in love-」は英語歌詞もあるので、これを弾き語りで歌う挑戦はすばらしいと思ったし、歌唱自体がとても素晴らしかった。
カバーアルバム持ってないし聴いていないけど💦むしろ、これは弾き語りバージョンの方が素敵なのではないか?と、思ってしまったので…過去曲のセルフカバーを弾き語りでやったり、カバー曲を弾き語りでやって…セルフカバーアルバム出すかも…と予想しておきます(笑)
終盤のソロ曲「sha・la・la・la」、「passion」、「昇る太陽」、「ハレルヤ」打ち込みを使ったのでオリジナルキーが高く、やっぱ苦しそうでしたね。周囲のお客さんはここら辺から総立ち状態でしたが、私は釣られず座ったままでした(笑)
まとめ・・・真のソロを聴いた!
とまぁ、ソロアルバム、カバーアルバムを出してからの“単独公演”は、実り多きLIVEだったと感じました。アレンジも演出もソロ活動で培ったものだと伝わったし、歌唱がなんといっても見事でした。
まさに宮本節!・・・というのは卒業し、「聴かせるんだ!」という真の意味を彼なりに会得したのだと感じたくらいです。
今後もエレファントカシマシの活動も楽しみだし、宮本浩次のソロにも期待が高まります!
*1:「エレファントカシマシDB」さん調べ
エレファントカシマシ アリーナツアー「35th ANNIVERSARY TOUR 2023 YES. I. DO」
3月11日(土)神奈川・横浜アリーナ公演
エレファントカシマシ、通称エレカシがデビュー35年を迎えました。
エレカシがデビュー30周年で47都道府県ツアーをして、さいたまスーパーアリーナでFinalを行ったのが2018年3月でしたので、ほんとあれから5年経っていたんだと実感。
そして、アルバム『Wake Up !』の発売、野音、レコ発Tourときて、秋に椎名林檎さんと東京スカパラダイスオーケストラから、fateされての楽曲参加があり、「おや?ソロ?」と思っていたら、暮れに“ソロプロジェクト”が発表され・・・エレカシ界隈はざわつきました。
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4年ばかりエレファントカシマシとしての活動はほゞなくなり、このブログも『ほゞエレカシ』縛りでやっていたのですが、ブログ名を変え、他の好きなアーティストのことも記録する物としてきました。
しかし、あの忌まわしい新型コロナがすぐさま、私の推し活を阻みました…。アーティストが活動できなくなり、推しのいる人皆がLIVEに行かれなくなって…“生きる糧”のような存在と行動がなくなり、ブログの更新もほとんどしなくなっていました。
ソロ宮本浩次としてもコロナでだいぶ方向転換させられたのかもしれませんが、私自身は宮本のソロにあまり心を動かされていなかったので、この辺はいい塩梅だったかも(笑)
音楽は即効性のあるエナジードリンクのようだと思っているのですが、自分の年齢も重なりますが、いろいろ一気に加速してクールダウンしました。
あたりまえだと思っていたことが、こうして制限されてしまい、あたりまえじゃなくなったので、行動制限が無くなった今もまだ、どこか警戒している自分がいますし、正直「やったー!!」とハチャメチャ喜んでいるわけでもない。
それでもですね、エレファントカシマシが35周年の記念ライブをアリーナツアーで行うと知った時は・・・「大丈夫か…?」と思いました(笑)いやいや、すごく嬉しかったですし、行くことは決めてました。
やっと、エレファントカシマシのメンバーのパフォーマンスが観れるのか!うぉぉぉーーー!!とはなりましたが、「でも、大丈夫?」っていう(笑)
単純に宮本がソロで掴んだ自信が、エレカシの35周年記念の企画に反映したんだと思う。そして、各会場が歓喜と感動に溢れた熱いLIVEだった。
私は初日の神奈川・横浜アリーナ(3/11)と東京・有明アリーナ3日目(3/21)に行きました。
去年、野音に行っているのでエレファントカシマシのLIVEは、半年ぶりではあるんですけど、大きな会場で多くのファンに祝福される彼ら・・・“THE 凱旋!”みたいな風格がありました。
横浜アリーナは1人で行きました。初日なのでドキドキするかと思いつつ、なんかそういう感じもしなくなってました(笑)
なんでなんだろうなぁ、冷めてるわけじゃなくソロから、スムーズにスライドしてきたなという、まだ、熱いうちに行われるLIVEだし、武者修行から戻った宮本に対し、なんの心配もなく、今まで以上の何かを聴ける予感しかなかったからかもしれない…ある種の予想ができていたからなんだと思う。
ところが登場で…「わっ!白いフード付きコート!」ってちょっとちょっと!ってなり、なによカッコイイじゃないって思った(笑)
3月21日(火・祝)東京・有明アリーナ公演
有明アリーナは2人の息子と一緒に行きました。2人とも白いフードのコート着て出てきた宮本に「え?どうした?」ってなったらしい(笑)
エレカシのライブも久しぶりですが、親子3人で行くのも埼玉スーパーアリーナ以来でした。次男はまだ、身長も私より少し高いくらいだったのに、5年で随分伸びました。
次男に関しては席が遠くて見えないっていうのはあったけど、人の頭で見えないというのは解消されたようです。こんなところにも時の長さを感じます(笑)
私は身長も縮む一方ですよ(涙)でも、3時間立ちっぱなしでも大丈夫だった!立ち仕事に変えて鍛えておいた甲斐がありました。
ライブの感想
肝心のライブの感想ですが、いやはや宮本浩次の声はかなりいい感じでした。野音の時にもエレファントカシマシの真骨頂に磨きがかかったと思いましたが、この周年LIVEはストリングスを加えてのヴァージョンで、進化した姿を魅せてくれたと思いました。
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感傷的になったファンも多かったと思うのですが、メンバーは何してたか分からないけど、宮本のソロ活は見てきたし、宮本の求めていることとかは理解し、でも、宮本本来の良さを出せるのは自分達・・・そんなことは思ったんではないか?と、想像したりしています。
ソロ前ではよくあった“パフォーマンスのムラ”は、その時まではまだエレカシの“らしさ”で収まっていたけれども、あのままでいっていたら、バンドとして危機があっただろうと思っていました。
だからこそソロ活があったことに意味があるし、35年以上のキャリアがあるバンドとして、ちゃんとした形にしたかった、それができたと証明したのが35周年アリーナツアーだったと思う。
宮本の声がね…イイ感じに最後まで保たれてて本当に素晴らしいと思ったよ。17曲目に『RAINBOW』で、『悪魔メフィスト』っていうのはチャレンジャーだわねぇ…。悪魔メフィストの方にもう少し改善の余地ありって気もしたけど(ハイ、偉そうにすみません)。
『悪魔メフィスト』の時の映像演出がめちゃくちゃかっこよかった!
≪セットリスト≫
- 第一部
01.Sky is blue
02.ドビッシャー男
03.悲しみの果て
04.デーデ
05.星の砂
06.珍奇男
07.昔の侍
08.奴隷天国
- 第二部
09.新しい季節へキミと
10.旅
11.彼女は買い物の帰り道
12.リッスントゥザミュージック
13.風に吹かれて
14.翳りゆく部屋
15.ハナウタ~遠い昔からの物語~
16.今宵の月のように
17.RAINBOW
18.朝
19.悪魔メフィスト
- 第三部
20.風と共に
21.桜の花、舞い上がる道を
22.笑顔の未来へ
23.so many people
24.ズレてる方がいい
25.俺たちの明日
26.yes.I.do
27.ファイティングマン
- アンコール
待つ男
名古屋以降の公演に曲の追加や変更があったかもですが、横浜と有明のセトリは同じでした。
長男は『風と共に』が発表されたころ、なにか辛いことがあったらしく、だいぶこの曲で励まされ、涙したと言っていてこの日にこれが聴けて、涙腺崩壊したと言ってました。
私は『彼女が買い物の帰り道』ですね…これが何といっても、マイベストSONGです。チケット取れずに行けなかったLIVEでは、近年もやっていましたが、私的には数年ぶりだったので、まさかこの曲聴けるとは思っておらず、嬉しい気持ちになりました。
まだ、私がウザファンだったころにこの曲がカップリングで発表され、歌詞に自分を重ねて、萌えキュンしてたんですよね…(恥)
あの頃、自分的にはいろんな良き思い出がたくさんあります。そんなことを諸々思い出しました。
今後は・・・?
春フェス、夏フェスで「ただいまぁ~~~」って参戦LIVEやって、アルバムのレコーディングしながら、秋に野音やって、冬にニューアルバム出して、年末のフェスに出て来春以降にレコ発Tour・・・こんな感じでいかがでしょうか?(笑)
読売新聞1月13日付夕刊の宮本浩次のインタビュー
今週のお題「あったかくなったら」
エレファントカシマシが帰ってくる!
今年はバンド中心に活動して、たぶんソロはバースデーLIVEをやるんだろうと思う。ソロ活動は・・・良き経験になり、善きファンもできました。
ソロ活動に入る前に宮本が言っていた、「4人でしかできない、バンドでしかできないことをやりたい」という気持ちを、読売新聞のインタビューでも話してます。
バンド活動しつつ、今度こそ自分が考えていたソロ活動ができるといいね。“男歌”とか言って男性歌手の曲をカバーしてアルバム出しそうだけど(「恥をかいてでも」やりたいソロ)💦
ジュリーの曲をはじめ男性歌手とはコラボしてるから、どれを歌っても上手くこなせるよね。そう、こなせちゃうのよね歌上手いから。
『秋の日に』でロック調の曲を入れた方が・・・という、小林武史氏の助言かぁ・・・中森明菜は所望しなかった(私の希望は聞かれてないがw)。
葛城ユキの『ボヘミアン』とか、中村あゆみの『翼の折れたエンジェル』とか聞いてみたい気はする。
あと、ロック調ではないけど加藤登紀子の『百万本のバラ』とか、高橋真梨子の『五番街のマリーへ』とかも聴いてみたいとは思う。
『百万本のバラ』や『五番街のマリーへ』を歌ったらさらに、曲作りの世界が広がるんじゃないかな?とか・・・ふと考えちゃいました。
「35th ANNIVERSARY TOUR 2023 YES. I. DO」アリーナツアー
すでに武道館と大阪城ホール、埼玉スーパーアリーナでLIVEやってるから、アリーナツアーでもいけると思う!とは思っていたけど・・・4か所で有明は3日間、他は2日間・・・大丈夫かな?(笑)
私は横浜と有明に行く予定にしてます。つか、チケットは取れたので行きます!3月の中旬はまだ肌寒いかな?でも、アリーナツアーは春の暖かさを追いかけるように進みます。
春フェス、夏フェスとエレカシ再始動するよね!ニューシングル「yes. I. do」が3月8日にリリースされますが、この曲は2023年2月17日公開の映画『シャイロックの子供たち』の主題歌として書き下ろされているので、勢いに乗っていきたいところですねぇ。
「金か、魂か。」って・・・デーデ?っていう気がして、ストーリーのどこかにシレっと入れてたら面白いな(エレカシファンにしか特にならぬが)。
でも、映画自体が面白そうだな。池井戸潤作品で主演が阿部サダヲですもの、間違いない!予感しかない。観に行きますよぉ~~。
きっと、エレカシでアルバムも出るんでしょうけど、今まさにレコーディングしてる・・・とかかしら?でも、小林武史氏に休むことも大事っていわれたから、休養とっているのかな?
野音でトミの姿にちょっと動揺し、2023年のカレンダー見てますます心配になり、彼らには生き急ぐような活動ではなく、じっくりじんわり良い仕事できますように・・・祈っております。
待ちに待ったエレファントカシマシが、あったかくなったら帰ってくる!今年は推し活が楽しくなりそうだ♬
Rockin' Christmas 2022 佐野元春 & THE COYOTE BAND
2022年12月20日(火)恵比寿The Garden Hall
コロナ禍で3年ぶりのロッキンクリスマスとなりましたが、行ってきました!
最高のパーティーでした💖
3年ぶりのロッキンクリスマスですから、何年ぶりかで・・・ロングスカートはいて行きましたよ!
それに今回ご用意されたお席が・・・2列目で中央寄りだったから、あまりいつものような恰好では行けない・・・そんな乙女心も働きました💦
しかし、なんと私の前のお席の方がこられなかったので、実質最前列となり・・・元春が前に出てくるたびに、「ヒーーーーー!」心の中でのけぞりながら、顔は😍🥰😍🥰となっておりました。
近くで見ると元春のなんていう色気なのか・・・なんという格好良さなのか・・・私の寿命は10年延びたに違いありません(笑)
そんな最高のお席で堪能できてしまったのですから・・・2022年頑張ってきて本当に良かったと心から思いました。
今年発売された『今、何処』に収録されている、“クロエ”がLIVEで初披露されました。このアルバムの中でも本当に感動的でしたし、『或る秋の日』に収録されている“私の人生”も心に沁みて泣きそうだったけど…今夜は元春に近いお席に恵まれたので、常にハッピーな気持ちで笑顔でいることができました♪
それから、ひさびさに言っちゃうけど、元春と!「目が合っちゃったし、私に微笑みかけてくれたし、私を指さして歌いかけてくれたのよ!」(笑)
勘違いと言われようが・・・いいの!これでいいの!なんという素敵な年末なのでしょう。
『再会は、光の前で。』と題された、恵比寿ガーデンプレイスのウィンターイベント!3年ぶりに行った、恵比寿ガーデンプレイスのクリスマスイルミネーションと、“バカラシャンデリア”・・・元春の曲にぴったりですよね。
シャンデリアの街で眠れずに
トランジスターラジオでブガルー
今晩ひとり 情熱だけほえて
ジェームスディーン気取りの
ティーンエイジ・ブルース
ネオンライトに誘われて
ささやく夜の小鳥たち
ブルル・・・エンジンうならせて
夜の闇の中 消えてゆく
今年は広場にクリスマスツリーはなく、『Music ball』というLIVEステージが設置されていました。
誰でも弾いてよいピアノがあり、私が見た時には小さなお子さんがお父さんに付き添われて、鍵盤を指で弾いてました(笑)
元春もここのピアノで一曲披露してくれたら、とても絵になったでしょうねぇ💖ホーボーキングバンドでの演奏でもしっくり素敵な場になりそうです。
「ロッキン・クリスマス 2022」セットリスト
- La Vita è Bella
- 銀の月
- クロエ
- ポーラスタア
- 世界は慈悲を待っている
- 虹をつかむ人
- みんなの願い叶う日まで
- エンタテイメント!
<インターミッション> - 私の人生
- この道
- 愛が分母
- 夜空の果てまで
- 純恋(すみれ)
- クリスマス・タイム・イン・ブルー
- ヤングブラッズ
- ナポレオンフィッシュと泳ぐ日
<アンコール> - ナイトライフ
- スターダスト・キッズ
- アンジェリーナ
今年の佐野元春&コヨーテバンドは幕張メッセで行われた、ロッキオンジャパンの“カウントダウンジャパン2223”で締めくくりのようですが、元春のお仕事は2022年のNHK紅白歌合戦まであります!!
LIVEのMCでも、元春が照れながら「国営放送がやってる?男性と女性が白と紅で分かれて歌う番組に出ます。よかったら見てください」って言ってました(笑)
2022年6月にリリースされた、桑田佳祐さんの楽曲に参加した『時代遅れのロックンロールバンド』で、特別枠出演です。そう!もう今夜です!
クリスマスサプライズ!
今年のロッキンクリスマスのサプライズは、サンタクロースが登場してコヨーテバンドのメンバーに元春からプレゼントがあったことですね(笑)
- 藤田顕(Guitar)には足が冷えると言っていたので、フットカバー
- 渡辺シュンスケ(Keys)にはお餅を食べるための、レンジで使う餅焼器
- 小松シゲル(Drum)にはマッサージしてくれるので、ツボ押し器
- 高桑圭(Bass)にはバイクに乗るから、毛糸の手袋
- 深沼元昭(Guitar)にはシンガーだから喉のケアに、簡易加湿器
プレゼントを買いに、初めて100円ショップに行ったと話していました。本当か!?でも、品物を見るとメンバーを思い浮かべて選んだのか?と考えると、元春のその姿が不思議と目に浮かび、本当かも!と思えます♪
そんなこんな、ハッピーな気持ちになったロッキンクリスマスライブ・・・。また、来年も行われますように・・・そう願いながら、家路にむかいました。
間近で見た元春の笑顔や表情が脳裏に焼き付いて、夢の中に出てきてくれたのがプラスアルファのハッピーでした♪
「名盤ライブ」Vol.3 佐野元春『Sweet 16』
『Sweet 16』との出会い
1992年7月にリリースされた『Sweet 16』は、「佐野元春の新章」となった記念碑的な作品だ。当時アルバムチャートの2位を記録。TV出演などもあって『Sweet 16』から佐野元春を知ったファンも多い。
その1人が私です(笑)
厳密に言うと次にリリースされた『The Circle』からなんですけどね。ファンになって最初に買ったアルバムが、『The Circle』とこの『Sweet16』の2枚で聴き始めたのが、『Sweet16』からでした。
これはLIVEヴァージョンですけど、いきなり雷鳴が轟きどこかへ先導されていくような、パーカッション?(音楽や楽器に詳しくない💦)がなり始め、元春はいきなり「ミスター・アウトサイド償いの季節さ・・・」って歌い出すわけです(笑)
それまでの私は抒情詩のような曲ばかり聴いてきたので、風景とか場面とか想像しやすさがあって、いわゆるわかりやすいポップスしか知らなかったんですよね。
佐野元春の初期曲にはそういう感じの作品はあるんだけど、あくまで“そういう感じ”ってだけで、なんか・・・この曲の場所ってどこなんだろう?って(笑)
東京じゃないけど都会で、田舎なんだけど日本じゃないみたいとか(笑)そういえばMVを始めて取り入れたのも、元春ではなかったかな?それを見ると曲のイメージが具現化されてるのが伝わったりしました。
この「Mr.OUTSIDE」なんかもこのLIVE動画を見て、イメージにはまる感じがしました。言葉では説明のつかない、けれども心を見透かされているような、葛藤とか迷いとか救いとか・・・1曲目から「なんじゃこりゃー!」ってなった記憶があります。
「名盤ライブ」Vol.3 佐野元春『Sweet 16』
15:00 KT Zepp Yokohama
あれから1カ月経ってしまいました💦
私は初日の“KT Zepp Yokohama”15時の回に行ってきました。あの日は朝から冷たい雨が降っていました。
はじめて行くZeppで晴れていれば、いろんなところを見て周ろうと思っていたのですが、心折れて開場時間を少しずらして行きました。
同じことを考えていた方多かったのか?入場に手間がかかるからか?列はかなり長くなっていました。
「名盤ライブ」は再現LIVE企画としてこれまでに3回行われていて、元春は2013年第1回目に『SOMEDAY』でも行っている。3回中2回も!
SONY Musicが主催だから、たくさん名盤は出ているでしょうが、“再現”となるとそう簡単にはLIVE化できない…と、思うのでこの2回開催っていうのはすごいことだと思います。
『Sweet16』のリリースから30年・・・ですよ?なんかもう想像ができなくて💦最も想像つかないのがこのアルバムには、11曲目の「エイジアン・フラワーズ」にジュリアン・レノンとオノ・ヨーコが参加しているし、12曲目の「また明日…」には矢野顕子が参加している・・・。
矢野さんはワンチャン日本に来てもらえたら実現可能ですが、ジュリアン・レノンとオノ・ヨーコは無理ですよね(笑)
で、この2曲に関しては、コーラスの佐々木久美さんとTIGERさんが、とても素晴らしい仕事をしてくれたと感じます。
セットリストは再現ライブなので、『Sweet16』の曲順通り・・・です。
- ミスター・アウトサイド
- スウィート16
- レインボー・イン・マイ・ソウル
- ポップチルドレン
(最新マシンを手にした陽気な子供達) - 廃墟の街
- 誰かが君のドアを叩いている
- 君のせいじゃない
- ボヘミアン・グレイブヤード
- ハッピーエンド
- ミスター・アウトサイド(リプリーズ)
- エイジアン・フラワーズ
- また明日…
天使が陽気な声で笑ってる
ヒナギクはせつなげに風のなか
コマドリはセンチメンタルに唄ってる
悲しい気持ちが消えてゆく
それは君だった
それは君だった
ミスターアウトサイド
このアルバムは初めての育児をワンオペでしていた私に、希望を与えてくれました。
特に衝撃をうけたこのオープニングは、頭の中が生活の風景でぐるぐる渦を巻いたようになって、幸せなはずなのに“悲しい気持ち”に陥っていた私に光を見せてくれました。
そこからの!「スイート 16」のこの出だしから
日曜日は少しだけ涙をこらえて
彼女のために野バラの蜜を集めるよ
世界地図を広げて
行きたい場所に印をつけたら
すぐに出かけるぜ
って・・・、日曜日すら家にいない夫・・・まぁ、家族のために“野バラの蜜”を集めに出ていたと言えばそうですが・・・(笑)たまに家にいても疲れて動けないし・・・。そして終盤の
みえすいたこの幸せに
瞳を閉じてけりをつけたら
すぐに出かけるぜ
私に勇気をくれました・・・“夫なんてかんけーない!行ってまえ!”と(笑)。
そして、「レインボー・イン・マイ・ソウル」は私を後押ししてくれた曲で、子供と2人だけで動物園や遊園地にも行ったし、買い物もバスに乗って出かけました。行きたい場所にすぐに出かけました(笑)
あせらずにゆくさ
何も迷うことはない
失くしてしまうたびに
君は強くなる
ああ...
輝き続けている いつの日も
あの頃の私にはこのアルバムは“幻想”のような世界観で、“生活感”が一切なくて、26歳だった私にとって、まだ記憶が新しい10代の思い出、別れた恋人の思い出そんなものを思い出させました。
それは美しいのだけど残酷で、“こんなはずじゃなかった”と考えさせもしました。ある意味、私を解放させた部分もあり、心の扉に鍵をかけた・・・そんな感じもありました。
今聴くと本当、いろいろあったからこそ“強くなれた”と実感します(笑)
「ポップチルドレン」
君は3個のダイヤモンドを掘りあてて
そして4個のダイヤモンドをなくしてしまう
やがて眠たげな太陽が色褪せたとしても
君は大丈夫さ It's gonna be alright...
26歳の私を言い当てていた感じがして、まだ根拠のない“It's gonna be alright...”が生きていた時でした。
「廃虚の街」、「誰かが君のドアを叩いている」が、言い表せないあの頃の私の心境に近いリリックだとしたら、56歳になった私がこのアルバムの完全再現ライブを体験したら・・・。ライブで聴ける至福になっていました(笑)
でも、あまりの再現力に「君のせいじゃない」で涙がこぼれそうになりました。“大丈夫!十分、幸せになりました”と言えることと、その場にいられた幸せをかみしめて!
でも、さすが「ボヘミアン・グレイブヤード」で現実に引き戻してくれるというか、これがあったから見失わずに生きていけたというか、さすが!な流れです。
いつの頃からか
窓辺にもたれて
遠い君の記憶ばかり
追いかけて
雨の中
僕はどこにでも行けるさ
けれど僕はどこにも行けない
青空を見上げて
Gee Bop Do be Do...
冷たいブルーベリーワイン
シナモンチェリーパイ
まるで夢を見ていたような気持ちだぜ
今でも現実逃避しそうな時はあるけど、こうしてライブに出かけて発散して日常にもどれるメンタルになれたと、再確認できました。
「ハッピーエンド」はアレンジを変えて今でも演奏されますが、本当に好きな曲でこの「ボヘミアン・グレイブヤード」のあとに聴くことで、安心感を与えてくれたという感じです。
このアルバム『Sweet16』には“夢”というワードが18回出てきて、壊れた夢、こだわり過ぎた夢、きれいな夢・・・とにかく、16歳の少年少女は“夢”に溢れているっていうのが、アルバム全体に感じるのですが、どの年齢になっても感銘できる曲が「エイジアン・フラワーズ」と「また明日...」だと思います。
この2曲は今では珍しくない“feat. ”曲ですね。世界進出している2人の女性、オノ・ヨーコと矢野顕子がfeaturingしています。
経緯はわからないのですが、佐野元春のお2人に対する「敬意」がこのfeaturingに繋がったのでしょう。そして、おそらく全女性に対しての「敬意」がこの曲に込められている気がします。
「エイジアン・フラワーズ」はまさにオノ・ヨーコのことを歌っていると感じ、当時はそういう“賛歌”なのかな?って思っていましたが、今聴くと女性が思い描く自由な発想が、世界を動かす時代になったと聴くことができました。
「また明日...」は好きすぎて、このブログ名にもしたくらいで(笑)心身ともに元気でいれば、明日はくるし“また明日...”って言える幸せを忘れちゃいけないと思った曲です。そして、男性が女性をエスコートするという風潮の時代から、共に歩いて行く時代を感じさせた曲でした。
“永遠の少年少女”達と私
“再現”性が信じられないくらいに素晴らしいもので、まるで本当にCDを聴いているような感じでした。だがしかし、やはりプラス30年のキャリアが加わると、何か違うパワーが加わるんですよね。
リアルタイムでLIVEに行っていない私は、CDの再現力に絶賛を感じていましたが、当時を知っているファンは“再現以上のパフォーマンス!”と大絶賛でした。
たしかにそうです!本当にそうです・・・。まだまだ、私も浅い💦
特典のTHE BOOKにはアルバムの思い出を寄稿しました。書ききれない思いはこのブログ記事で補っています(笑)
“永遠の少年少女”が元春ファンには多くいますが、無邪気なままじゃいられない、世知辛いのが現実なので、元春の楽曲から元気もらったり、後押しされた人も多いでしょう。
私にとって『Sweet16』はちょっと辛かった時期から、進むきっかけをくれた大切なアルバムです。
そして、これからも“懐かしむ”アルバムではなく、その時の自分で聴くとどんなイメージになるのか、楽しみになる名盤です。
おそらくそれが“心の少年少女に。”というキャッチフレーズのアルバムなのでしょう。