また、あした…

私が好きな音楽のことを綴るブログ

なかにし礼 さんを偲んで

現代の音楽社会は“世界戦争”「佐野元春 THE SONG WRITERS seasonⅣ」

中村一義
星野源
大木伸夫(ACIDMAN)
山崎まさよし

と、世代もキャリアも近い感じのアーティストが続いたが、5回目のゲストはライターとしては重鎮の“なかにし礼”さんがゲストだった。

これは何か意図してのことだったのか?

再放送も含めて、seasonⅠ~seasonⅣまで見れるものは見てきた。特にseasonⅢは欠かさずに見た。3・11の後だったので『言葉』の持つ意味と癒しを見つけたかったのかもしれない。

さて、今回のseasonⅣはこれまでとは少し違って感じた。はっきり言って前回までは多少、華のあるアーティストが揃っていた気がする。

今回はもちろん優秀なアーティストではあるけど、“山崎まさよし”以外は知る人ぞ知る・・・そんなメンバーだったような気がするのです。

でも、共通して言えるのは割と現代の若い人たちの日常に近い感覚であって、メッセージ性を押し付けるというよりは、より「普通」に近い感覚で共有出来る作品を作っている人たちでは?そんなことを思った。


その中において、なかにし礼さん・・・聴講生の中にこの人を知っている人が何人いただろう?

名前を知っていたり、作詞家だってことくらいは私も知っている。たぶん、聴講生も講義を受けるにあたり同じような情報くらいしか持ち得なかっただろう。

私はこの番組が人気アーティスト目当てにくる若者になるつつある?もし、そうなら純粋にクリエイティブライターを目指す若者にとって、有意義な『講義』であることが必要であると、元春が軌道修正したシーズンだったのではないか?そんなことを感じた。

何故そう思ったのかと言うと、我が息子(長男)を山崎まさよしの回に行かせたくて応募した気持ちには、多少なりともミーハーな下心があったからだ。もちろん長男には、“言葉”と“感性”ということへの興味と向上を願ってもいたけれどね。

ただ、そこへ来ていた大半の学生は「“クリエイティブライター”を目指している人ではない」と、いう現実があったんだろう・・・と、推察できたのです。

元春はこの番組に誇りを持っていたし、『詩』の持つ言葉に力が失われつつある現代に危機感も抱いていた。

そのために『詩』に力を呼び戻す・・・その意味を継承するために始めた番組だろう。でも、番組自体に何らかの疑問を抱いたのではないだろうか?

だからこそ、なかにし礼さんをゲストに招き、最終回では佐野元春本人がソングライティングについて、教鞭を取ったのだと思う・・・。

少なからずそこに集った学生は『詩』、『言葉』について探求したいという思いが強い人たちでは?と、賭けたのかもしれないと・・・。

なかにし氏は、もしここに集っている人が作詞家を目指しているのなら、相当な『覚悟』が必要だと語った。そして、現代の作詞家に必要な要素は・・・

99%の“作家魂”と1%の“ひらめき” 

1960年代~80年代のヒットメーカーと呼ばれてきた作家は、99%の“技術(テクニック)”(訓練して築かれるもの)と1%の“ひらめき”でよかった・・・と言う。

それは街中に流れる曲(テレビやラジオ)を偶然に聴いて、「いいな」と思ったらレコード屋へ行き買う。というアクションを起こさせた。

たぶん、時代が言葉とメロディーを欲していた・・・と、いうこともあるし、音楽というものがまだ特別な文化で、大衆の心をがっつり掴む時代だったから、数百万枚というセールスも出せたのだろう。

しかし、それでも作家としての「技量(テクニック)とひらめき」がないと売れる曲は作れない。そんな時代だったのだと思う。

なかにし氏は満州終戦を迎え、命からがら両親に連れられ帰国。帰国してからも日本人でありながら差別のような仕打ちを受けたりする・・・しかし、なかにし氏は腐ることはなくむしろ、他の人が体験できなかったことを体験した。

という誇りでその後の人生、作家としての人生もおくっている。お金がなかったので、シャンソンの訳詞(バイト)をしながら大学(立教大学)を卒業した。

バイトも一所懸命だったけど勉強も頑張ったという。(なかにし氏だけではなくこの時代は苦学生が多かったと思う。)シャンソンの訳詞をすることは、詞が訴え掛ける思いを忠実に理解する必要があったから、表現力などはそこから学ぶことができたと、話していた。

人生のしかもクリエイティブライターの大先輩が、このような話をしてくださっても多分、学生にはあまりピンとこない話だったかもしれない。しかし、なかにし氏は最後にこう話した。

YouTubeを開けば、百花繚乱にいろんな音楽が溢れている。ガガもいればマリア・カラスもいるし素人もいる。

一瞬にしていろんなジャンルの音楽があって気に入ればそれをチョイスし“ピッ”と、ダウンロードして聴けてしまう。

つまりは、国内で自分の曲が売れる売れないを考えて作っている世界ではなくなっている。そんな中(たくさんの音楽があふれる中)で『買う(ダウンロードクリック)』させるアクション(行為)をさせることは、並大抵のことではない大変なことなんだ。

佐野元春という人はそんな中で闘って戦い抜いて今ここにいるんだ。これはすごい事なんだ。」

こう話した。そして、

「文学的な詩と新しい音楽を取り入れながら、今も世界と戦っている。だから、尊敬しているんだ。」とも

ヒット曲を何曲も出している重鎮に、ここまで称えられるということは、相当すごいことだと思う。元春もかなり感激した様子であったけど、私も佐野元春のファンでとても誇りに思う。

なかにし氏は最後に学生に『本気で作家を目指すなら』かなりの覚悟をもって挑みなさい。と、いうニュアンスのことを伝えました。

これから(今)の歌は“世界戦争”世界を相手にしているという自覚が必要だということなのでしょう。この戦いに必須なのは

99%の“作家魂” と 1%の“ひらめき”

人生とはどう自己表現するか?死ぬまで自分探しの旅である。そこを肝に銘じて・・・と締めくくり、自分の孫ほどであろう聴講生に

「ご清聴ありがとう」と、頭をさげて帰られた・・・。

やっぱ、苦労して特化した世界で地位を築いた人には、【品格】があるし説得力もある。

佐野元春の曲に『ザ・サークル』という曲がある。

さがしていた自由はもうないのさ
本当の真実はもうないのさ
もう僕は見つけに行かない
もう僕は探しに行かない
時間のムダだと気づいたのさ

今までのようには悲しまない
今までのようには叫ばない
今までのようには踊らない
今までのようには迷わない
今までのようにはあせったりしない
今までのようにはドジったりしない
今までのようにはふり向かない
今までのようには雨に打たれない

さがしていた自由はもうないのさ
本当の真実はもうないのさ
もう僕は見つけに行かない
もう僕は探しに行かない
時間のムダだと気づいたのさ

今までのようには争わない
今までのようには暴れたりしない
今までのようには地図にたよらない
今までのようにはカギを使わない
今までのようには隠れたりしない
今までのようには逃げ回らない
今までのようには壁を叩かない
今までのようには傷つかない

君を愛してゆく
今までのように君を愛してゆく
今までのように君を愛してゆく...
Like the way I used to be

少しだけやり方を変えてみるのさ

引用:「ザ・サークル」words & music 佐野元春

最後の 「少しだけやり方を変えてみるのさ」

佐野元春は繰り返し繰り返し、時代にあった言葉と音楽を探しソングライティングをしてきた。(このことは最終回の『佐野元春特別講義』でも語っている。)

私は改めてそれを理解し佐野元春の偉大さを再確認した。


ザ・サークル

2011年 COUNTDOWN JAPAN 11/12

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CDJF1112

この年のメインイベントである!思えば2009年から3年連続となる、
COUNTDOWN JAPAN 11/12 に行って参りましたよぉ~~~。

2010年のCOUNTDOWN参戦の経験を活かして(笑)
2011年も同じ手法で鼻っから作戦を練り練り(笑)

今年は長男を引き連れて!長男は2010年のROCKS TOKYO以来のフェスで、どんなシステムなのかもようわからん状態でしたが、タイムテーブルを見せると…。俄然、回る気満々で意気込んでたのが、あぁ血は争えん…と、感じたよ(笑)

2010年も快晴でしたが、2011年も快晴の大晦日晴れこの縦看板?を観るとまた、キターーー!!って興奮しますねw

開場と同時くらいに入場しました。リストバンドを交換し…このゲートをくぐりぬける…。

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CDJF1112

クロークに荷物を預け、この日一発目のアーティスト“グループ魂”を聴きにEARTH STAGEへ…と、その前にMちゃんと合流しました!

 EARTH STAGE 15:15 グループ魂 ※次の怒髪天があるので後ろで鑑賞途中退場

なんですかねぇ?この集団はっ!(笑)
聴いてみたくて仕方なかったバンドでやっと念願かなった!
マジでわぁ…公共の電波にはのせられんのじゃ?的な、MC港カヲル氏の下ネタ連発あせあせ(飛び散る汗)あせあせ(飛び散る汗)開演前の渋谷社長の前説で「日本一の前説バンド」と紹介されておりましたが、その理由がのっけから炸裂!

阿部サダヲちゃん、クドカンちゃん見てくれはカッコイイのに曲の内容がヤバすぎ危なすぎ!でも、やっぱこの人達は天才やなぁ…って思った。サラリと歌ってのけちゃうんだから!!

 GALAXY STAGE 16:10 怒髪天

前から4列目くらいをキープで聴けました!

「WORK TO EAT SING TO LIVE」とロゴの入った真っ赤なシャツで登場!増子兄ぃ!いつも通り櫛で髪をひとなでふたなでし会場へポーンと投げる!

「よく来たあ!」と第一声から“北風に吠えろ!”“キタカラキタオトコ”“労働CALLING”と、怒涛のシャウト続き!

「よくもまあこの野郎、こんなに集まりやがって!」とか、愛ある毒もかましww
「今年は本当にいろんなことあった!さよなら2011年! いや『二度と来るな2011年』だ!」

とか、増子節が炸裂でもう泣きそうだったよ!イチイチかっこいい兄ぃだった!
“オトナノススメ”“ニッポン ラブ ファイターズ”“喰うために働いて 生きるために唄え”
と、たたみかけて、

「来年も、生きて、生きて、生きて、また会おうぜ! ありがとう!」

そう言って去っていきました…。もう、最後の最後まで惜しむかのように手を振ってくれる兄ぃが、たまらなく好きだーーー!

なんといってもオーディエンスとの掛け合い、拳、お手振り(笑)一体感がたまらなく良いんだよね!

 GALAXY STAGE 17:20 佐野元春

セトリは…

“星の下 路の上”
“Us”
“愛のシステム”
“驚くに値しない”
ナポレオンフィッシュと泳ぐ日”
“約束の橋”
“太陽”
“アンジェリーナ”~メドレー…call&response

 「愛のシステム」とか!「驚くに値しない」とか!「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」とか!
わぁ!わぁ!何何ぃ~~~嬉しすぎる選曲♪FESで聴くことなんてそうそう無いでしょ?結構、元春も実験的な挑戦?そんな気がしましたなぁ…。

迷うことなく最前列で拝聴しましたとも!最近の元春のファッションはものすごく洗練されて、ドレッシーでステキ♪この日もセンスの良いスーツ姿で登場♪

会場から「元春、カッコイイ!」と、男性の声が(笑)いやはや、本当にカッコよかったんですけどね。

聴きなれた曲もCOYOTE BAND仕様にアレンジされ、まったく新しい雰囲気。元春の歌声は時折、苦しげな場面もあったけれども…それを包み込む、オーディエンスのクラップと歌声が優しくて、感動的でございました。

時々、会場をジッと見つめるように目を見開いたり…元春自身の大人な柔らかい空気感が一層会場を良い雰囲気にしてましたね。

アンジェリーナからメドレーに転調する時

「ロックンロールが世界を変えてくれると教えてくれたのは、サンボマスターだった。」と、ちょっぴり笑いをとったり、call&responseの掛け合いも「もっと景気良くいこう!」と、言いながら

“I LOVE YOU ! YOU LOVE ME !"

いつもながらの一体感も味わえました。

  =休憩(夕食・温存タイム)=

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 EARTH STAGE 19:15 吉井和哉

リクライニングシートエリアのシートで横になりながら、すぐ隣のEARTH STAGEから聴こえてくる吉井さんの生歌聴いて…しばし仮眠をとりました。でも、歌に集中しちゃって眠れなかったけどww

  =休憩(温存タイム)=

 EARTH STAGE 22:00 岡村靖幸

リアルタイム…名前は知っていましたが、曲はほとんど知りません。何やら不祥事でこの世界から姿を消していたことも…知ってるような知らないような…。

でも、彼が音楽活動に復帰したニュースが流れると、友人の何人かが嬉しさと不安をない混ぜた、そんな反応をして、いったいどんなアーティストなんだろう?と、YOU TUBEを見たり音楽チャンネルでたまたまトークを見て、少し興味をもって聴きに行きました。

いきなり私世代…1980年代生まれの30代位の子たちにはたまらんでしょう!エレクトロニックサウンド

私は「あぁ、こういう事か…」となんとなく認知しました(笑)

岡村靖幸登場!29日のDJイベントでも彼の曲がかかり、レコードジャケットを見たのですが、その頃にくらべるとちょっとふくよかに?光沢感のあるグレーのスーツに黒ぶちの眼鏡…(実際は黒のスーツだったらしい)

元春も同じようなスタイルで歌っていた時期ありましたが、そんな出で立ちで登場。
集まったオーディエンスにどことなく挑発的な視線を投げたり、MCもほとんどないノンストップなパフォーマンスが圧巻でした。

バンドもホーンセクションが入って豪華な雰囲気だったが、何よりも彼が披露するキレッキレのステップダンスが妙に懐かしく、かき鳴らすギター、歌声に彼のカリスマ性を垣間見た気がしました。

 EARTH STAGE 23:25 Dragon Ash

結構、前の方だったんですけどオーディエンスの男率の高さに?ほとんどKJの姿も見えず、ダンサーたちも全員は見えず…でも、すごくよかったのはベースのIKÜZÖNEさんを間近で見れたこと!凄く妖艶であの独特な演奏が見れてすごく嬉しかったなぁ。

で、なんとDragon AshCOUNTDOWN JAPANは初出演だったらしい…なのにこの日、
2012年の幕開けをするCOUNTDOWNの任を命ぜられた、Doragon Ash!!

私も実はエレカシ目当てで行ったフェスに、何度もDoragon Ashが一緒に出てる日があったにも関わらず、ライブで聴くのは初めてで(笑)正直ワクワクしていたし、でもかなりビビってもいました…。

モッシュは当然すごいでしょうし、ダイブ禁止…っつうても…なんでもアリでしょ?的なノリですから(笑)

スタートの祝砲と共に眠気がぶっ飛ぶ(笑)左エリアの柵をしっかりつかんで、大波に持って行かれんよう必死でしたw

KJが「跳べ!」と叫べば場内は大揺れにジャンプ!踊る!前に日記にも書いたけど、彼らのオーディエンスを牽引する力や、オーディエンスが彼らを求心する気持ちの強さはハンパがない。

KJが話した印象的だったMCに
「俺らは好き勝手にこんな事してるだけだけど、ここにきてる奴らは普段、すごく嫌な思いもしながら働いてその金払ってきてるんだろ?すげぇ…ありがたいよな…」

っていうのと

「超可愛い嫁さんもらって、愛しい息子を授かって…俺、今が一番幸せで、あんな酷い事(震災)があったあとに言うべきことではないけど…その位に幸せで、今死んでも幸せなまま行けるんだって思える」

こんなようなこと言ってまして…私も似たような感覚で…まぁ、見てくれはカッコイイ旦那をゲットしたとは言えないけど(笑)

でも、人として社会人としては誰も裏切らない人で尊敬してると思える人。可愛い息子二人を授かって、今はこうして自由に動けて…一番幸せな時だ。

そんな風に思えるんですよね…。だから、KJの言ったこともよくわかった。

知ってる曲のひとつ“百合の咲く場所で”が披露され、歌いきるとバスドラの音が…モニターを見るとCOUNTDOWNが始まっていた!

会場が一体になって「5・4・3・2・1」!!ニューイヤーのテープが発射され、一気に会場が盛り上がる!そして、

「間違いねえよ。今、2012年、一番盛り上がってるのはここだと思うよ。俺らにできるのはロックンロールしかないから、やります」と、

ROCK BAND”“Fantasista”と、締めくくった!炎が噴きあがったり、ジャンプするたびに誰かのペットボトルの水が降ってきたり、とにかく凄い空間を体験しちまいました!

 EARTH STAGE 25:00 エレファントカシマシ

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CDJF1112

いよいよ、グランドフィナーレ…大トリ。

私達はジリジリと前進していてとうとう左エリア(成ちゃん側)の最前列をゲットしましたぜ!

EARTH STAGEは若干、高い位置なのでしかもカメラのレーンが引かれている分、遠く感じます。

そのカメラ隊のスタッフの一人(アシスタント)の若い子が、どことなく黒ぶち眼鏡をかけた時のミヤジに雰囲気が似ていて、待っている間その子をジッと見てしまった(笑)セトリは

“今宵の月のように”
“新しい季節へ君と”
“悲しみの果て”
“ワインディングロード”
“俺たちの明日”
“東京からまんまで宇宙”
“パワー・イン・ザ・ワールド”
“so many people”
“ガストロンジャー”
“朝”
“悪魔メフィスト
“生命賛歌”
アンコール
“笑顔の未来へ”

2011年は終わった…もう2012年なんだ!っていうイメージを浮かべた。今宵の~東京からまんまで、までは新春らしさが感じられる選曲。

でも、歌っている宮本はかなり攻撃的だった。歌全体が荒々しい感じがした。過去の事は過去、未来永劫何があるかわからない。いろんな事がある…その繰り返しだ!とでも言うかのように。

“俺たちの明日”の時は、カメラマンの乗った台車?を引っ張ったり、押したりするアシスタントやカメラコードを伸ばしたり、集めたりするミヤジ風味のアシスタントくんが、ものすごく健気に見えちゃって、ここにも頑張って夢に向かってる若者がいる!その事になんだか感動してたりしました…(笑)

いや、ホントマジで…ミヤジはこの日、あまり縦横無尽に動くってのはありませんでした。でも、私らの方に向かって2度もお尻ペンペンをかましました!(笑)

1度目は“so many people”の時だったかなぁ?(笑)

“パワー・イン・ザ・ワールド”の時は石くんを私らの方へ引きずり出し、「石くん、がんばれ!」と声をかけてました…。

石くん何かあったのでしょうか?思わず私も石くんに「石くん!頑張れ!」って叫んでました。いやぁ…GG11のときも石くん私らの方へ引っ張りだされましたが、あの時よりもこの日のほうが、石くんの顔が非常に引き締まっていて、ギタープレイも冴えていたように感じましたね…。

なんていうか、正直言って…下手したら昼海さんに頼りきって、日陰の身になりかねない…そんな心配をしていたので、そろそろ、昼海さん抜きでやっぱ“エレファントカシマシS”じゃなくて、エレファントカシマシのギタリスト「石森」でやってほしいな…って、あらためて思いましたね…。

アンコールで出てきた時、ミヤジはSTAGEの端から端を走ったのですが、私らの目の前を走りぬけるとき、私は思わず「ミヤジ!がんばれ!」と叫んでました。

あれは絶対に聴こえたはず、顔がちょっとニヤけてました(笑)

で、アンコール歌い終わって引ける時に2度目のお尻ペンペン…ヌーーーーー…なんか、挑発的な意味を感じてしまうんだけど!と、勝手に思わせておいてください(笑)

去年のCOUNTDOWNの時と比べて、この日の会場はそんなにひしめきあう感じもなくて、何となく余裕すら感じましたが、それなりに会場は盛り上がってました。

私だけが感じていたことでしょうが、宮本自身のテンションがなんとなく、いつものフェスの時とは違って感じたのよね…。

ご機嫌ってわけではない。かといって、不機嫌って感じでもない。グァァーーっと襲い来る感じはあれど、無機質な空気も感じた。なんだったんだろうなぁ…あの感覚。だから「ミヤジ、がんばれ!」って叫んじゃったのかな(笑)まぁ、気のせいにすぎませんけどね。

全ての行程が終了し…EARTH STAGEを出る…。

長男は途中からフラワーズユニオン→中川翔子に行ってて、エレカシは後方で鑑賞してました。息子と地球の下で落ち合い…帰り支度の為にクロークへ…でも、COUNTDOWN JAPANの夜はまだまだ続くわけで、荷物はまだまだいっぱい残っていましたね。

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COUNTDOWN JAPAN 1516@2015.12.31

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長男と待ち合わせていざ会場へ

去年から物販・クローク・リクライニングが別の棟になったので、メイン会場の混雑が軽減された。
ただ、帰り時は汗だくで外を抜けクロークに行くので、寒いことこの上ない(笑)
今年(年明けてたので)はまだ、ましな方だったけど。

事前予約したフェスグッズを引き換え…身分証明書がいるのに忘れてきて手間取った(笑)諸手続き後、無事引き換え完了!いよいよ会場へ!

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腹ごしらえ!食休め

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麗蘭 MOON STAGE

MOON STAGEの『コヨーテバンド&佐野元春』に備えて移動。

ちょうど、『麗蘭』の土屋公平さんが歌い始めていました。THE STREET SLIDERSの元ギタリスト…THE STREET SLIDERSといえば、エレカシのメンバーも好きですよね。私は映画「BEATCHILD (ビートチャイルド)」でTHE STREET SLIDERSを観たことあるだけで、まったく聴いたことがない。

「BEATCHILD」と言えば、麗蘭の後に出演する佐野元春がトリで参加した、阿蘇山の麓で行われ、史上最高にして最悪のオールナイト野外フェスのことで、このMOON STAGEにはその時代のChild達が集結していたようだ。

麗蘭」の最後は仲井戸“CHABO”麗市さんが歌って締めくくり…CHABOさんはエレカシ宮本が崇拝してやまないアーティスト。にこやかで穏やかな雰囲気のCHABOさんは若々しく素敵でした。

麗蘭 | COUNTDOWN JAPAN 15/16 | クイックレポート

コヨーテバンド&佐野元春…開演前、元春以外のメンバーがサウンドチェックで登場。軽くセッション(笑)これだけでもはやかっこよい♡いよいよスタート!!

佐野元春&コヨーテバンド MOON STAGE

コヨーテバンドでリリースしたアルバムから代表曲が数曲披露され、MC…佐野元春という人は、毎度核心的なメッセージをここに残していく・・・。

COUNTDOWN JAPANのように自由にものが言えて、歌える。そんなのが最高。でも最近、権力が介入し過ぎなように思う」

お祭り気分のこのビックフェスにおいても、理性・冷静さが凛と際立つ佐野元春がやはり大好きです!入り口からFoodブースの煙?匂いでむせてしまう感じがあったのですが、元春も吸っちゃったかな?ちょっと歌が苦しそうだった…入り口を変えた方がいいのではないかな?

何しろコヨーテバンドが…大人バンドで洗練されてて…匠の集団だから、聴いてて安心安定なのが良いんですが、今回、エレファントカシマシのツアーでキーボードとして参加してくださった、サニーさんが来ていたらしく、「いきなりコヨーテバンド&佐野元春」で涙腺崩壊」とつぶやいてくださったのが、本当にそれを実証してくれたと思いました。コヨーテのメンバーとサニーさんは同世代だし…感慨深かったのだろうな。

佐野元春 and THE COYOTE BAND | COUNTDOWN JAPAN 15/16 | クイックレポート

サンボマスター EARTH STAGE

エレカシに備えサンボマスターからEARTH STAGEへ・・・想定外に人多し(失礼)と、いうか人の多さも凄かったけど、ノリが尋常じゃなかったな…フェスで何度もサンボは経験してるけど、こんな大暴れは初体験だったよ(笑)

サンボマスター | COUNTDOWN JAPAN 15/16 | クイックレポート

サンボマスターの意外なモッシュ度に油断していたから、結構響いていた(笑)動かずそこにいればよかったとあとで後悔。前進して成ちゃん側のエリアフェンス際、前から10列目まで来たがすでにバンプファン数名のグループで占められていた。まだ、そんなにグイグイ来なくても良いところを仲間を無理くり入れてくる。

エレカシ始まる前から凄いうねりで体力気力が奪われつつ…(笑)始まってもないのに肘が私の肩や首のあたりにのっけてくる長身の男子…払いのける。すると後ろから50代半ばくらいの小柄の女性が・・・、

「押されちゃってこんなとこに…もう、何も見えない…さっきまでは見えたのに…全然見えない…背がたかいんだから(どいてよ)…押さないでーーー。苦しいーーー死ぬーーー」

フェスに初めて来たのかな?一人で来たのかな?そのおばちゃんも私の背中、肩に肘を置く…私の怒りは沸点よ。私も同じ状況なのに!!ひっかき払いのけたわ。前の人のニット帽は顔に当たるから脱がしてやったわ。

エレファントカシマシ EARTH STAGE

エレカシが登場し演奏が始まるも…集中できず…バンプファンの男たち地蔵にはなっていなかったけど、本当にエレカシが好きで来てる人にもう少しだけ空間を譲る気持ちが欲しかった。のってくれたことはものすごく嬉しかったけど…そして、あのおばちゃんの事はしらんわ!

ほとんど宮本の姿は確認できませんでしたが、たまに見えました(笑)成ちゃんもトミも見えたしキーボードの村山☆潤さんも!宮本は…かっこよかったよ。セトリもよかったよ。

MCで「おじさんは」を連呼してたな(笑)ソーメニーよかったな…どうせなら死刑宣告でもあくびして死ねでもよかったぜ(笑)そんなわけで詳細な感想がおざなりに…かたじけない。

01.ズレてる方がいい
02.so many people
03.TEKUMAKUMAYAKON
04.悲しみの果て
05.RAINBOW
06.やさしさ
07.ガストロンジャー
08.ファイティングマン
09.俺たちの明日

9曲もやったけど短く感じたなぁ…いつものことだけど…今回は特に短く感じた。

ro69.jp

もう、ヘロヘロになったので長男を中に放置して(笑)私は抜け出しました(笑)長男はバンプを楽しみにしてきたので(笑)

ウルフルズ EARTH STAGE

後方で『ウルフルズ』を楽しみました!ウルフルズも何度もフェスで体験してるけど、ほんとに楽しい!仕込みもあるしね。

おじさん特有のねちっこさや(笑)関西人特有のどや!感も満載でね。言葉遊びに関しては天才だな!って思いますよ。私の中ではトータスか?増子(怒髪天)か?っていう位置づけ。西のトータス、東の増子って感じでね(笑)

ウルフルズ | COUNTDOWN JAPAN 15/16 | クイックレポート

長男が待ちに待った『バンプオブチキン』満員御礼状態。メインの入り口は閉鎖、横から入る感じになった。私はFoodブースで酒飲みつまみ食べながら鑑賞。

途中紅白の中継が入ったり・・・。エレカシの紅白出場を願うファンも多いが、私はそんなに望んでいなかった。でも、CDJの会場から中継!っていう形ならそれもありかな?そんなことは思った。

NHKホールのステージに並んで立つエレカシの姿が…想像つくだけにいたたまれず(笑)でも、大晦日の夜、他の場所で音楽を楽しむ群衆を見せつけるのに、中継という手段は大正解だと感じた。

BUMP OF CHICKEN | COUNTDOWN JAPAN 15/16 | クイックレポート

終演後、生き別れになった長男…10feetが始まっても合流できず(笑)私は帰りたいモード(笑)

でも、10feetのCOUNTDOWNも体感したい…その狭間で長男を待つ…ひょっとして出てこないつもりか?水分もろくに取らずサンボから(笑)でも、ペプシを3本持ってのこのこやってきたよ(笑)

長男はCOUNTDOWNをしたかったんだけど…いやーーー…これだけ好きなアーティストが続くとですね…水分も栄養も不足するしね…(笑)

長男会場に残して帰ってもよかったが…ご飯食べながら、「来年は友達も誘いなって」っていうと「母ちゃんはもう来ないの?」と…「いや来ると思うけど、友達もいた方が最後まで楽しめるじゃん?」と、私も楽しみたいけどさ…。若干いろいろと気になるのでね…。

クロークで新年を迎える(笑)クロークのスタッフと新年を祝う(笑)

体力的にもう前進は無理かもしれない。COUNTDOWNは条件が合えば今年も行くだろう。けど、もう前の方ではなく一歩下がったエリアで参戦するだろうなぁ。

参戦者の平均年齢が下がってるから、パワーが半端ないです。彼らにも楽しんでほしいし爆発するところだから、邪魔になってるのは自分かも・・・と感じた。

遠慮してるわけではない。本当に盛り上げるにはあの若者の爆発力しかないなって、今年は身をもって感じたんだ。

今年の年末は後方で楽しむよ。エレカシが出てくれるなら。っていうことで、皆さまこんな私ではございますが2016年もよろしくお願い申し上げます!

佐野元春 & THE COYOTE BAND TOUR 2020「SAVE IT FOR A SUNNY DAY」

お題「わたしの癒やし」

『この状況で表現しうる特別なライブにチャレンジ』

私がミュージシャンとして人として尊敬をしている、佐野元春が今月名古屋、東京、神奈川、京都、大阪の5カ所で、2020年ツアーを敢行しました。

佐野元春は今年デビュー40周年の佳節です。本来は春からAnniversary Tourやイベント関係が決まっていました。

周知のとおりCOVID-19の流行により、その計画がことごとく無くなってしまいました。佐野元春だけではなく、エンターテイメント業界では多くの公演が無くなり、アーティストをはじめ、劇場やコンサートホール、LIVEハウスなどが存亡の危に直面し、多くのミュージシャンや役者を輩出してきた、老舗の小劇場やLIVEハウスですらその姿を消す事態にまできています。

そんな中、佐野元春はステイホーム期間中に新曲を発表し、まずはファンやリスナー達の不安や疲弊を癒す試みを、THE COYOTE BANDのメンバーと共にリモートで実施してくれた。

特別配信『この道』


「この道」(Social Distancing Version)  佐野元春 & ザ・コヨーテバンド

 

私たちはもっと
幸せになるだろう
いつかきっと
いつかきっと
願いが叶う
その日まで
その日まで...

引用:2020 © M's Factory Music Publishers 

そして、次に手を打ったのが・・・そんな、COVID-19感染拡大の影響で困窮する、ミュージシャンやコンサート制作などの音楽制作関係者を支援することも含めた、プロジェクトイベント『SAVE IT FOR A SUNNY DAY』の発表です。

ms40th.moto.co.jp

これらで得られた収益の一部が、支援金として使われていきます。

そんなプロジェクトの中でもファンの多くが心待ちにした、佐野元春&THE COYOTE BANDのLIVE TOURの決定が10月にアナウンスされ、一気にファンコミュニティーの間ではざわつき始めました。

ms40th.moto.co.jp

ソーシャルディスタンスを保つため、50%以内の定員、1席以上の間引き、検温、消毒の実施、マスク着用など、感染症予防に努めた、今できる限りの対策を講じたツアーです。

さて、チケットは取れるのか?という心配に始まり、行政が発動した、某景気回復策を利用し、足を運ぼうと思うファンがいたかと思えば、感染拡大でまたも中止という判断が出てしまうのか?という不安など、振れ幅の大きい迷いの中で、一度は断念していた人はチケットを求め、何が何でも行きたいと何公演か申し込んだが、家族の反対や本人の不安から手放す人がいたり・・・たった、2カ月の間にもさまざまな心の動きが垣間見れました。

「Save It for a Sunny Day」パワー温存&充電しようという時、いずれにしても40周年のこの年は二度と来ない。元春は40周年の祝福ムードを控えめに、ファンにパワーチャージ&パワーキープを促すためのLIVEを企画してくれた。

本来であれば春には40周年のキックオフLIVEツアーがあり、今頃はAnniversaryツアーで祝祭ムード満点であっただろうが、ガラッと志向を変えた「SAVE IT FOR A SUNNY DAY」LIVEツアーは開幕したのです。

私は12/15の東京@LINE CUBE SHIBUYAと、12/16の神奈川@神奈川県民ホールのチケットが取れたので行ってきました。

2020/12/15 (火)@LINE CUBE SHIBUYA

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今の可能性をオーディエンスと共に実現し、“希望に繋げる”ツアーだと、私は勝手に思っている。私はその証明者となりたいと思って、会場に向かったのです。

そのための“約束事”が、一緒に唄わない、声援はしない、掛け声もなしです。

ただし、踊るのは自由!拍手が際立つ。ステージと約束を守る客席の一体感は、この忌まわしいウィルスが生んだ、唯一の奇跡と言える。

元春がいたずらっぽい顔をしながら、

  • この道
  • 合言葉 Save it for a Sunny Day
  • 愛が分母

「知っていたらこの歌はみんなと歌いたい。・・・(胸に手を当て)心の中で。」

と、言って歌わせようとしながら笑わせた。

ちなみに私は2階席だったので、元春の顔の表情は全く見えなかったのだが、心の眼にはいたずらっぽい顔の元春が映ったのです。

好きなアーティストが思いを発信したのなら、それに応えるのがファンなのでしょう。今夜はそこに集った皆が同じ気持ちで讃え合えた夜でした。

名古屋公演では間で換気のための15分休憩があったようですが、LINE CUBEは新しい施設だからか、2時間通しの公演となりました。

2020/12/16 (水)@神奈川県民ホール

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元春は

「なんだか泣いちゃいそうなので、先に話しておきます。

とても大事な報告です。僕は今年、デビューして40年になりました。ここ(県民ホール)の裏手にある、『赤い靴』という店の前で、デビューアルバムのフロントジャケットの写真を撮った。重要なことだから覚えておいて。

ここまでやってこれたことが信じられない。応援してくれたファンのみんなのおかげだと感謝しています。本当にどうもありがとう」

感謝の気持ちは言葉にするのが当たり前のことではあるけど、その当たり前が滅びた今、特にこの元春の「ありがとう」という言葉が染み入りました。こちらこそありがとうございます!そういう気持ちです。

そこからの「アンジェリーナ」だったので、もうこらえきれず控えめながら、心の声がだだ漏れてしまい(笑)それが後方からさざ波のごとく聞こえてきた。

幻聴なのか?現実なのか?

それが元春にも伝わったみたいで、嬉しそうに微笑んでいた。元春はスマートでシャープでキレがよくて…奇跡の64歳(ただの数字)でした。

この日は1階席の前方だったので、元春の表情がリアルによく見えました。ライトが眩しくてよく見えない1階席の後方や2,3階席を、手でライトをさえぎりながら見ようとしていた元春の優しさが、愛しさであふれているように見えました。

セットリスト

引用サイト: https://www.livefans.jp/

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自宅のリビングから「地下室」へ接続・・・佐野元春アンプラグドLIVE

佐野元春配信ライブ「地下室からの接続」2020.11.18

www.facebook.com

1998年、22年前の家庭でもボチボチインターネットは普及してきたけど、まだまだ回線は電話回線で、繋がるまで“ピーーーーーゴロゴロゴロ”なんていう感じだった。

我が家はそれでも夫がパソコンにすぐさま手を出したので(笑)私が勝手にネットの手続きしましたね。

ADSLもまだなかった電話線を直接、パソコンにつなげる感じでインターネットしていた時代。

そんな時に佐野元春が初のネット配信LIVEを行った。当時は残念ながら視聴できなかったのですが、このインタビュー記事に出てくる“Web Money”っていうものを、私は元春のポエトリーリーディングCD「僕は愚かな人類の子供だった」の特典(有料)動画を見るために、購入できるコンビニを回り廻った。

 

僕は愚かな人類の子供だった

僕は愚かな人類の子供だった

  • アーティスト:佐野元春
  • 発売日: 1999/03/01
  • メディア: CD
 

コンビニ自体も今ほど数十メートル間隔であるような時代じゃなかったし、その中でたしかファミマくらいしか扱ってなくて、店員さんに聞いても「?」って顔されたり(笑)
とにかくインターネットで買い物的なことができて、それに必要な“電子決済サービス”っていうものがあることを知ったのも、佐野元春が教えてくれたわけです。

常に時代の先端を行く佐野元春…私が佐野元春を追い始めて、人生そのものが、ママ友の中でも先端を行くようになった(笑)誰かに話すことはなかったけど、話したところで通じないだろうな…みたいな…、まだまだ世の中がそんな感じだったのに、すごい試みだったことは確かです。


『佐野元春 & THE HOBO KING BAND 1998 アンプラグド・ライブ「地下室からの接続」』トレーラ映像

昨夜、その一端を視聴することができて、技術の発展に感謝しかないけど、改めて佐野元春という人に敬意を捧げたい。幸せで感動的な夜でした。

昨夜は『THE BARN』アルバム発表後のLIVEを見せてくれましたが、後半に「ジュジュ」「インディビジュアリスト」「SOMEDAY」も、アンプラグド版で披露してくれて、こいつはまた、どこかで再現してほしいなぁ…って率直に思いましたし、HKBが結成当初からスペシャリストすぎて、今となっては稀有なバンド!

元春も“作ってよかったバンド”と、チャットで言ってましたが、本当にそうです!私たちに届けてくれてありがとう!

私的には数年前から『THE BARN』期

2年前、「THE BARN」発売記念ライブフィルムを観に行っていて、昨夜のアンプラグドLIVEといい…時代はまさに「THE BARN」な気がしてなりません。

yumcha-elekashi.hatenadiary.com

昨夜もアルバム「The Barn」からの楽曲が中心でしたが、デジタル音楽に勢いがあった時にアナログ的な作品をなぜ出したのか…その辺についてもどこかのインタビューで語ってます。

それにしても2020年の今聴くアルバムとして、非常におすすめな楽曲であり詩の世界観なのです。

この「風の手のひらの上」がそれを物語っているし、なんとも時代を越えて形を変えて、その時の自分に“答え”を与えてくれています。

 


佐野元春 『風の手のひらの上』

ずっと昔の記憶のなか
いつだったか思いだせない
夏の宝石のように入り組んだ
空のあざやかな輝き

身繕いをしながら
「仕方がない」と彼女は言う
疑わしく囁いて
黒いレースのストールを
夜に巻きつける

答えはいつでも形を変えてそこにある
風の手のひらの上

ヘッドライトに気を取られて
足下がふらっついていた
さびれた駐車場で
過去にこんがらがったまま

月が昇ってゆく
バカさわぎはもういい
無傷なものなんて
そうさ どこにも見当たらないのさ

答えはいつでも形を変えてそこにある
風の手のひらの上

はじめてのことじゃないんだ
静かに銃をとって
覚悟は決めてるんだ

街の灯からずっと離れて
アリバイを探し続けた
誇りをささえているものが
崩れてしまわぬように

おとぎ話じゃない
今日も 明日も
居場所が見つかるまで
そうさ 憂いてみても始まらないのさ

答えはいつでも形を変えてそこにある
風の手のひらの上

すべてが何もかもうまくゆく
いつかきっと
風は手のひらの上

 

引用:http://www.moto.co.jp/works/songs/TheBARN.html#TheAnswer

 

 

 

THE BARN

THE BARN

 

 

お題「わたしの宝物」

エレファントカシマシ@日比谷野外大音楽堂2020

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前置きが長いのでお気をつけください(笑)

2020年8月6日

エレファントカシマシオフィシャルサイトは、恒例となっている日比谷野外大音楽堂でのLIVEを2020年も開催すると発表しました。

ステイホームがあけてもこの夏は野外フェスでさえ、軒並み中止が発表されアーティスト達の演奏活動に、明るい兆しがないままの状況でした。

チケット販売をする告知だったので、どのくらいの人数を入れどのように対策するかは、政府からのガイドラインに沿って行うとだけです。

ファンクラブからもチケット先行販売の告知はありましたが…都内在住だからひょっとして当たるかも?とか、期待しましたが事態はそんなに甘くありません(笑)

9月上旬

政府はエンターテイメントの興行に関する、新型コロナウイルス対策として、5000人までに制限していた、大規模なイベント参加人数について、上限を収容定員の50%までに緩和をすると決めました。

無観客LIVEや無料配信などアーティスト達は、この間もずっと音楽を届け続けその中で、宮本浩次もソロとしてインスタやWOWOWで、LIVEを配信していたので、野音も同じようにやるだろうという期待はありました。

一般のチケット販売のアナウンスが入りました。それと一緒にLIVE配信が行われることも決まって、どうあれエレファントカシマシ日比谷野外大音楽堂の31年目のLIVEに、立ち会える資格は得られそうでした。

私は迷わず配信チケットの申し込みはしました。

9月中旬

宮本浩次のプロモーションが盛んに行われ、メディアでの露出が多くなり、それに伴ってエレファントカシマシもテレビの音楽祭に出演が出てきて、嬉しいような怖いような…なんとも説明のしづらい感覚に陥りました。

私は宮本浩次がソロとして出演した番組をほとんど観ていません。エレカシのフロントマンとして一人で出ている時は、何の気もなく観れたのに観たいと思わなかったの。

そして、テレビにエレファントカシマシが出ても、カメラは宮本ばかりを追って、宮本もスタジオ中を動き回って、メンバーと一緒という感じがまったく感じなかった。

9月下旬

テレビにエレファントカシマシが出ると知っていても、録画をしたまま観ていない。徐々に野音の配信ライブを私は視聴することができるのか?

私が知っているエレファントカシマシは、2019年の新春ワンマン以来で止まってしまっている。その後、夏フェスで1回・・・2020年の新春は大阪の中継・・・。

エレファントカシマシ日比谷野外大音楽堂を、中で聴けたのは2018年が最後です。だから、この時の野音でのエレカシが最終更新です。

待ちに待ったエレファントカシマシのLIVEです。

なのにだんだん彼らはどうなっているのか?そんな不安にも似たような気持ちになったのです。他のメンバーも個人的にリハはしてきたでしょうが、レコーディングがあったわけでもなく、宮本との壁はないのだろうか?

不仲のような心配は全くないけど(笑)呼吸のようなものが吉と出るのか凶と出るのか・・・、漏れ伝わる宮本のソロでのキャラが、エレカシのLIVEでいかがなものか?

正直、怖くなっちゃったんですよね。ただ恒例的、慣例的にやるだけなら・・・どうなのよ?とか(笑)

2018年の暮れに宮本のソロプロジェクトの話題が上がって、その時の私の気持ちはこんな感じでした。

yumcha-elekashi.hatenadiary.com

この時の私のソロへの期待がエレカシにどう反映しているのか?まさに今年の野音で聴けるのではないか?

そう考えるのは私にとって必然だったわけです。だから、余計に怖くなった・・・。

2020年10月4日(日)当日

この日の朝までチケット代を支払えずにいましたが、聴かないで後悔するより聴いてなんかあれば文句を言おう!とか、わけわからん気持ちでお昼に支払って、待機することにしました。

https://www.instagram.com/p/CGBubPUpBO6/

久しぶりにLIVEレポ書く✏️(笑)

2020/10/04(日) 日比谷野外大音楽堂 セットリスト

01.夢のちまた(9回目)
02.DEAD OR ALIVE(8回目)
03.Easy Go(5回目)
04.地元のダンナ(19回目)
05.デーデ(63回目)
06.星の砂(29回目)
07.何も無き一夜(3回目)
08.無事なる男(4回目)
09.珍奇男(51回目)
10.晩秋の一夜(4回目)
11.月の夜(23回目)
12.武蔵野(43回目)
13.パワー・イン・ザ・ワールド(25回目)
14.悲しみの果て(118回目)
15.RAINBOW(19回目)
16.ガストロンジャー(100回目)
17.ズレてる方がいい(26回目)
18.俺たちの明日(62回目)
19.ハナウタ~遠い昔からの物語~(30回目)
20.今宵の月のように(90回目)
21.友達がいるのさ(24回目)
22.かけだす男(15回目)
23.so many people(50回目)
24.男は行く(14回目)
25.ファイティングマン(77回目)
26.星の降るような夜に(19回目)
27.風に吹かれて(53回目)

28.待つ男/アンコール(24回目)

引用:エレファントカシマシDB

なんと!初聴きの曲がなかったわ。でも、なかなかなレア曲はありましたね。

07.何も無き一夜(3回目)

08.無事なる男(4回目)

10.晩秋の一夜(4回目)

この3曲ですが、「何も無き一夜」は3回しかLIVEでやっていません。私は前回の2009年の野音(1日目)で、聴いていました。私の初野音の時です。非常に思い出深いです。

2009/10/24 エレファントカシマシ日比谷野外音楽堂単独LIVE <1日目> 日比谷野外音楽堂 - また、あした…

「無事なる男」も4回しかやっていませんが、前回の2011年の野音で聴くことができていました。震災のあった年で「無事なる男」か…みたいな、今確認し直してみると思い出される事とか、さまざまあります。

2011年9月17日(土)エレファントカシマシ 日比谷野外音楽堂 - また、あした…

「晩秋の一夜」も4回で私は2009年の野音(2日目)で、初聴きでした。

この時は「土手」も聴けてすごく感動的なんだけど、11年前の私はまだ初期曲が沁みてきてなかったようで、「この馬鹿めっ!」って一人つっこみしてます。

2009/10/25 エレファントカシマシ日比谷野外音楽堂単独LIVE <2日目> 日比谷野外音楽堂 - また、あした…

「晩秋の一夜」のMCで

23歳の頃、部屋に引きこもっていた時の曲。

今こそ、歌いたい曲

ミュージシャンの多くがLIVEを思うようにできず、部屋やスタジオにこもっている状況も多い中で、模索している光景を言っているのかな?そんなことを感じました。

 

この3つの野音の日記を読み返しても、やはり日比谷野外大音楽堂でのLIVEは、純度の高いエレファントカシマシが聴ける場所であってほしいところ。

この頃はまだ、エレカシファンの出戻りになったばかりで、初期の頃の曲に何かしみじみ感じるというふうではなかったのに、この歳で聴くと妙にウルっとくるのは、この曲の真の意味が心でわかってきたからかもしれません。

つまり、宮本は20代前半でその境地にいたのか?そりゃなかなか理解してもらえないよね。みたいな感じですが、当時の宮本も「やたら難しい本ばかり読んでいた」とMCで言っていたので、すっかり本の著者の気分になり、なかなか売れない状況に心境がリンクしていたんだな…って思います。

全体的に感じたことは、

  • ギターを弾きながらスタンドマイクでしっかり歌っている
  • 無駄な動きがない。終始落ち着いている
  • ギターソロの表現力が高まって、音色の表情が豊か(上手くなってる)
  • 歌詞を今まで以上にかみしめながら、言葉を大事に歌っている
  • 全体的にアレンジ少な目、オリジナルに近づけている

日比谷野外大音楽堂のLIVEは、本来会場で聴きたいところではあるけれども、今回配信で参加して感じたのは、メンバーの表情とかアイコンタクトとか、とにかく見たいところが全て見えて、聴きたい音がちゃんと聴けたことがよかった。

特に今までよりも確実にトミの気迫が、しっかり映像を通して見えて、しかもかなり至近距離でここまで近いのは・・・DVD化されたものの中でもないよね?

私が見落としているだけ?いやいや、このトミ映像はかなりよかったと思うのよね。

宮本の靴が「魔法の靴」だったことは・・・噂でよく語られていたけど、まさか本人の口から出るとも思わず(笑)

「ソーシャルディタンス・・・ってことで」と言いながら、最後に握手とハグとか!言われた逆をやってやる・・・って、そのまま相変わらずですな。

成ちゃんはハグされて片手で背中をポンポン、トミは両腕でがっしり抱きしめ返して、石くんは黙って抱きしめられていましたね。ホント、三人の微笑ましい関係が浮き彫りになってました。

総じて思ったことは、ソロ活動を1年以上してきたことは、エレファントカシマシのバンドとしての姿を、昇華しているのではないか?と、いうことです。

宮本が「自分は歌係」と、以前から言っていたことが、言葉だけではなく、ボーカルとしての役割を、しっかり会得して帰ってきた感じがしました。

数年前はエレファントカシマシを演じてきたけれども、今回はちゃんとバンドの中の宮本浩次の立場を確立していました。

独りよがりやワンマンなバンドマンではなくて、4人がしっかりまとまっていながら、宮本はボーカルとして冴えわたっていたし、貫禄もあり輝いていた。

自分で作った曲ではあるけれども、今だからこそその曲の持つ意味や味わいを引き出せる、その時が来ていた・・・そんなセトリだったとも思えます。

受取り方はリスナーひとり一人の心の中にあるけれども、あの晩は宮本の個人的な感情はあまり感じなかったので、非常にフラットで個々に響いて、届いたのではないでしょうか?

いつから再びエレファントカシマシが活動するかは、まったくわからない状況ですが、新曲がなくてもアルバム出ていなくても、また普通にエレファントカシマシでLIVEをしてほしいですね。

こうなったらレコード会社別の、アーカイブLIVEでもやってほしいな(笑)そんなことを思った夜で・・・数日たって改めて嬉しさをかみしめています。

皆さんはいかがですか?

 

サポメンの細海魚さんのピアノは、初期曲に相応しい情緒を吹き込んでくれる。この先も野音で定着していってほしい。

ギターのササキタカユキさんがいてくれたから、宮本もギターをしっかり弾けたんだと思います。彼はもちろん技術はあるけど、クセのあるエレカシの曲にはそこまで慣れていないでしょうしね。ミッキーやフジケンさんみたいに頼れませんもんね(笑)

 

と、いうことで、2021年は・・・現場でLIVEを味わいたいし、こうして配信でも楽しめたらなおいいですね!

【音楽的に影響を受けた10枚のアルバム】というバトン⑦

チャレンジ10日目:クリープハイプ『踊り場から愛を込めて』2010.10

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<収録曲>
01. リグレット
02. 色んな意味で優しく包んでくれますか?
03. 美人局
04. 左耳
05. ごめんなさい
06. コンビニララバイ
07. HE IS MINE
08. SHE IS FINE
09. 山羊、数える
10. 最夜
11. 風にふかれて

私はそんなに新しい音楽に敏感ではありません。

一度好きになるとそればかりをずーーっと聴いてしまうタイプです。なので、私の中の3大巨頭は…

この3組になります。

そこにきて最近、一番これはすごいな!って思って聴き始めたのが最新推しアーティストの、クリープハイプです!

クリープハイプは2014年の第1回VIVA LA ROCKが初見LIVEでした。この日はエレファントカシマシ狙いで行っておりまして、その前に同じステージに出ていたのがクリープハイプでした。

テレビで別のフェスを放送した時に偶然見て知っていて、とても気になったものでいくつも動画をみていました。生で観て聴いたのはこの時が初めてです。

このアルバムには入っていないのですが、社会の窓のMVでがっつり心を掴まれました。

ボーカルの尾崎世界観が描く詩の世界が歳がめっちゃ離れているのに、私の青春時代とかぶって懐かしさがなぜか漂っていたんですよね。


クリープハイプ - 社会の窓

で、初見のVIVA LA ROCKで「HE IS MINE」をやったときに会場のクリープファンが“決め文句”をキレイに決めた時に「わぁ~これ!で盛り上がるって…本能だよねぇ」って一気に好きになりました(笑)文字にしちゃうとなんも面白くないので、是非聴いてほしいと思います(笑)


クリープハイプ 「HE IS MINE」

尾崎世界観の初期楽曲は自虐とか苦渋とか怒りいろんな要素が混じっていて傷みが常に伴っている気がします。でも、最近は作品の中に希望とか光も見えてきて、平穏なクリープハイプの一面が現れています!

最近、エレファントカシマシのトリビュートアルバムにも参加してくれて「さよならパーティー」歌ってくれました世界観バージョンも好きです。

とうとう、最後の日になってしまいましたが他にも好きで推してるアーティストはいます。何かの機会に話せたらそれもまた楽しいでしょうなぁ。

 

 

踊り場から愛を込めて

踊り場から愛を込めて